領土主権(読み)リョウドシュケン(その他表記)territorial sovereignty

デジタル大辞泉 「領土主権」の意味・読み・例文・類語

りょうど‐しゅけん〔リヤウド‐〕【領土主権】

国家が、領土内のすべての人と物に対して排他的に統治を行う権能領土権

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精選版 日本国語大辞典 「領土主権」の意味・読み・例文・類語

りょうど‐しゅけんリャウド‥【領土主権】

  1. 〘 名詞 〙 国家が、領土内の人と物に対して有する一切の支配権対人主権に対するもの。領土高権。領地主権。〔いろは引現代語大辞典(1931)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「領土主権」の意味・わかりやすい解説

領土主権
りょうどしゅけん
territorial sovereignty

領域主権ともいう。領土に対する国家の排他的支配権。国家主権国民に対する権能の側面からとらえた対人主権と対応する概念。国家はその領土に存在するすべての人および物に対して主権を有する。領土内では国民も外国人もこれに服さなければならない。領土主権は外国人の本国の対人主権に対する優越が認められ,本国は外交的保護権の行使など例外的な権能の行使を認められるにすぎない。また国家は,特別の制限のないかぎり,領土主権に基づき自国の領土を任意に使用,占有,処分することができる。

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世界大百科事典(旧版)内の領土主権の言及

【領域】より

…また,国家は,領域そのものを排他的に使用し占有し,または処分することができる。国家が領域に対してもつこのような権能を,領域主権(領域権)または領土主権(領土権)とよぶが,それは,領域内の人に対する法的支配の権能と土地(領域)に対するいわば所有権的な権能の二つの側面を含むものである。このような意味において主権が領域的であること,すなわち領域を基礎概念として構成されていることが近代国家の特徴である。…

【領土】より

…国家は,領土内にあるいっさいの人と物を,その国の国民であるか否かを問わず,排他的に支配することができ,また,領土そのものを排他的に使用し,占有し,または処分することができる。国家が領土に対してもつこのような権能を,領土権または領土主権とよぶが,それは,領土内の人・物に対する法的支配の権能(統治権――インペリウムimperium(ラテン語))と領土に対するいわば土地所有権的な権能(領土の使用・処分権――ドミニウムdominium(ラテン語))より成り立つ。国家の領土権,とくにそのドミニウム的側面は,歴史的にローマ法の私人の土地所有権の制度の影響を強く受けてきており,今日でも領土の得喪・変更に関する国際法規則にこの点がうかがえる。…

※「領土主権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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