出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…また,国家は,領域そのものを排他的に使用し占有し,または処分することができる。国家が領域に対してもつこのような権能を,領域主権(領域権)または領土主権(領土権)とよぶが,それは,領域内の人に対する法的支配の権能と土地(領域)に対するいわば所有権的な権能の二つの側面を含むものである。このような意味において主権が領域的であること,すなわち領域を基礎概念として構成されていることが近代国家の特徴である。…
…国家は,領土内にあるいっさいの人と物を,その国の国民であるか否かを問わず,排他的に支配することができ,また,領土そのものを排他的に使用し,占有し,または処分することができる。国家が領土に対してもつこのような権能を,領土権または領土主権とよぶが,それは,領土内の人・物に対する法的支配の権能(統治権――インペリウムimperium(ラテン語))と領土に対するいわば土地所有権的な権能(領土の使用・処分権――ドミニウムdominium(ラテン語))より成り立つ。国家の領土権,とくにそのドミニウム的側面は,歴史的にローマ法の私人の土地所有権の制度の影響を強く受けてきており,今日でも領土の得喪・変更に関する国際法規則にこの点がうかがえる。…
※「領土主権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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