顧望(読み)コボウ

デジタル大辞泉 「顧望」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぼう〔‐バウ〕【顧望】

[名](スル)
振り向いて見ること。
「俯仰―する処として惨憺の色ならざるなし」〈独歩愛弟通信
あれこれと考えていて、行動に移らないこと。ためらうこと。
「是を是とし非を非とし、更に―するところなし」〈中村訳・西国立志編

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精選版 日本国語大辞典 「顧望」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぼう‥バウ【顧望】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ふりむいて見ること。あたりをみまわすこと。かえりみること。
    1. [初出の実例]「緩く花底に立て、顧望自ら尊うす」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)四)
    2. [その他の文献]〔礼記‐曲礼〕
  3. あれこれと様子を見て、態度をきめずにいること。ためらうこと。
    1. [初出の実例]「蓋し是を是とし、非を非とし、更に顧望(〈注〉ヤウスヲミル)するところなし」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一三)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐孔奮〕

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普及版 字通 「顧望」の読み・字形・画数・意味

【顧望】こぼう(ばう)

見まわして形勢をうかがう。〔漢書、王嘉伝〕天子、(廷尉梁)相等の、皆上體のならず、外し、兩心を操持するを見るを以て、~制詔して相等をじ、皆庶人と爲す。

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