風上(読み)カザカミ

デジタル大辞泉 「風上」の意味・読み・例文・類語

かざ‐かみ【風上】

風が吹いてくる方向。かざうえ。⇔風下かざしも
[類語]風下風向風向き

かざ‐うえ〔‐うへ〕【風上】

かざかみ」に同じ。
「―カラ火ヲカケテ」〈天草本平家・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「風上」の意味・読み・例文・類語

かざ‐うえ‥うへ【風上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かざかみ(風上)
    1. [初出の実例]「吹きくるにものなつかしきかぞすなる かさうゑの梅は花咲きぬらし」(出典:嘉言集(1008頃))
  3. 船の、風の当たるほう。
    1. [初出の実例]「Cazauyeni(カザウエニ) ノル、または、ノリアガル〈訳〉風が斜めに吹いている時に、船が真直に進むように、船の風上側に乗って行く、位置する」(出典日葡辞書(1603‐04))
  4. かざかみ(風上)
    1. [初出の実例]「若ひ子どもの風(カザ)うへに置事もいや」(出典:浮世草子西鶴置土産(1693)一)

かざ‐かみ【風上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 風の吹いて来る方向。古くは「かざうえ」という。かぜうえ。⇔風下(かざしも)
    1. [初出の実例]「風上みにすわり関取りしかられる」(出典:雑俳・柳多留‐二四(1791))
  3. 他人模範となるような立場。かざうえ。

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