食付き(読み)クイツキ

デジタル大辞泉 「食付き」の意味・読み・例文・類語

くい‐つき〔くひ‐〕【食(い)付き】

食いつくこと。「魚の食い付き悪い
物事を始めるきっかけ。
「隣ずからの寒暄かんけん挨拶が―で、親々が心安く成るにつれ」〈二葉亭浮雲
ある食べ物を好んで食べるようになること。
「それから―になって霜月の声を聞くと色気より食い気」〈魯文安愚楽鍋
寄席で、中入り直後の出番。また、それをつとめる芸人

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精選版 日本国語大辞典 「食付き」の意味・読み・例文・類語

くい‐つきくひ‥【食付・喰付】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 食いつくこと。
  3. 物事をはじめる機会。きっかけ。
    1. [初出の実例]「指を切らうといったを、きらせてはくひつきになると思って」(出典:洒落本・夜半茶漬(1788)美濃近江寝物語)
  4. 物事をしはじめること、また、その時の具合。とっつき。「くいつきのよい本」
  5. ある食物を食べることが習慣になること。
    1. [初出の実例]「それから食つきになって霜月のこゑをきくといろけよりくひけ」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三)
  6. 寄席の出番順の一つで、中入り直後の第一席。また、その席をつとめる芸人の称。

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