朝日日本歴史人物事典 「香川宣阿」の解説
香川宣阿
生年:正保4(1647)
江戸前期から中期にかけての歌人。初名景継。歌号梅月堂宣阿。周防岩国(山口県岩国市)の人。京に出て阿野公業,白川雅喬王,清水谷実業らに師事。歌学のみならず儒学,有職,兵法にも通じた。父正矩の『陰徳太平記』を改訂出版したのはその好例。香川景樹に至る香川家(梅月堂)の祖として重要な位置にある。著書に『草庵和歌集蒙求諺解』(1723)など。家集に『水雲集』。<参考文献>笹川祥生・松田修『正徳二年板本 陰徳太平記』,渡辺隆一「歌人梅月堂宣阿」(『草庵集蒙求諺解本文と索引』),神作研一「初代梅月堂香川宣阿のこと」(『上智大学国文学論集』26号)
(久保田啓一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報