香隆寺跡(読み)こうりゆうじあと

日本歴史地名大系 「香隆寺跡」の解説

香隆寺跡
こうりゆうじあと

京都市北区の等持とうじ院の東にあったと推定される真言宗の寺。「山城名勝志」は、「拾芥抄」の「香隆寺今曰松原」を引き、「此寺元在等持院東松原村地」とする。伝えによれば、空海の弟子教日(「山城名勝志」所収の拾要詮は霊巌寺の円行の弟子とする)創建で、その後、神日から受継いだ寛空が天暦年間(九四七―九五七)宇多法皇の勅願所として再興したという。寛空(観空)俗姓を文屋と称し、円行・神日に真言密教を学んだ後、延喜一八年(九一八)宇多法皇から灌頂を受けて京都仁和寺の円光堂を与えられた僧である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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