驚覚(読み)きょうがく

精選版 日本国語大辞典 「驚覚」の意味・読み・例文・類語

きょう‐がくキャウ‥【驚覚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. おどろきめざめること。おどろき気づくこと。〔戦国策‐趙策〕
  3. 仏語。覚醒を促すこと。真言密教で、三昧耶(さんまや)の四義の一つ。
    1. (イ) 密教の修法で、真言の呪(じゅ)を唱え、三世十方の諸仏を覚醒して降臨を請うこと。
      1. [初出の実例]「弘法大師の尊像の御前に、香花の具をささげて、驚覚して祭文をよまれけり」(出典:古今著聞集(1254)七)
    2. (ロ) 仏が行者の心を感動させ、無明のねむりから覚醒させること。また、行者が自らの本有の仏を覚醒すること。
      1. [初出の実例]「又一切衆生の無明の眠ををどろかす徳も、驚覚の義也」(出典:雑談集(1305)九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「驚覚」の読み・字形・画数・意味

【驚覚】きようかく

悟る。

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