驥足を展ばす(読み)キソクヲノバス

デジタル大辞泉 「驥足を展ばす」の意味・読み・例文・類語

驥足きそくば・す

《「蜀志」龐統伝から》
優秀な素質をもっている人が、その才能を存分に現す。
二人秀才だったにも拘らず…その―・すことができなかった」〈中山義秀厚物咲
自由に振る舞う。気ままに行動する。
「つい旅先では―・したくなるんでございますね」〈井伏駅前旅館
[類語](1所を得る得手に帆を揚げる追風おいてに帆を上げる蛟竜こうりょう雲雨うんう

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精選版 日本国語大辞典 「驥足を展ばす」の意味・読み・例文・類語

きそく【驥足】 を=展(の)ばす[=伸(の)ぶ]

① すぐれた人物能力を十分に発揮すること。〔文明本節用集(室町中)〕
※厚物咲(1938)〈中山義秀〉「二人は秀才だったにも拘らず〈略〉驥足(キソク)をのばす事が出来なかった」 〔蜀志‐龐統伝〕
② (転じて) 自由なふるまいをする。
※駅前旅館(1956‐57)〈井伏鱒二〉「つい旅先では驥足を展ばしたくなるんでございますね」

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