化学辞典 第2版 「高周波質量分析計」の解説
高周波質量分析計
コウシュウハシツリョウブンセキケイ
high-frequency mass spectrometer
磁場を使用せず,MHz のラジオ波により特定の速度をもったイオンだけを選択的に加速し,ほかのイオンは追返し電圧により発散させる方式の質量分析計.W.H. Bennetが1950年に開発したのでベネット型質量分析計,またはラジオ波の高周波電場を使用するのでR-F質量分析計ともいう.分解能は低いが小型軽量なので,初期に打ち上げられたロケットや気球にのせて高空圏のイオンや気体組成の分析に使われた.四重極質量分析計,オメガトロン,また使用する周波数は低いが,飛行時間型質量分析計なども高周波質量分析計とよばれることがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報