山川 日本史小辞典 改訂新版 「高徳院阿弥陀如来像」の解説
高徳院 阿弥陀如来像
こうとくいんあみだにょらいぞう
鎌倉大仏・長谷の大仏とも。1238年(暦仁元)僧浄光(じょうこう)の発願により大仏殿造営が始まり,43年(寛元元)落慶供養の法会が行われた。完成したのは木造の大仏であった。52年(建長4)に8丈の金銅製の大仏鋳造が始められた。これが現存するものである。木造の大仏は破損したが,金銅仏の原型だったと考えられる。その後,2度堂宇が破損・倒壊したが,修復。1495年(明応4)の津波で建物が倒壊して以来,露仏(ろぶつ)となる。東大寺の大仏と並ぶ2大仏の一つ。堂内で拝することを考え,前かがみの姿になっているという。高さ11.4m,重さ124トン。鎌倉彫刻の代表作。国宝。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報