地下にある岩体が高温ではあるが、割れ目に乏しく、熱水や蒸気を伴わないとき、乾燥高温岩体または高温岩体とよんでいる。成因的には、貫入マグマそれ自身の固結したものと溶融マグマの周辺にあるものなどがあるが、なかには火山活動と結び付けがたいものもある。高温岩体中に水圧破砕によって人工的に割れ目をつくり、そこに注水して高温熱水をつくってそれを地上に取り出すことによって、高温岩体を地熱資源として利用することができる。このような技術は、アメリカ合衆国ニュー・メキシコ州のロス・アラモスをはじめ、ドイツおよび日本の山形県肘折(ひじおり)、秋田県秋ノ宮などで、その実用化に向けての開発研究が進められている。
[湯原浩三]
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
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