高辻家(読み)たかつじけ

改訂新版 世界大百科事典 「高辻家」の意味・わかりやすい解説

高辻家 (たかつじけ)

菅原姓の公家菅原道真の男大学頭高視の後裔,大学頭是綱(1030-1107)のときより高辻家名とした。爾来子孫世襲したが,1580年(天正8)権大納言長雅が没した後,嗣子がなくいったん断絶した。しかし一門の五条為経の次男遂長が入って高辻家を相続し,その息長純の跡には同族の東坊城長維の次男豊長が継承した。公家としての家格は半家。代々大学頭,文章博士となり,将官,弁官を経て権大納言に昇った。江戸時代には家禄200石を給され,儒道,文筆を家業とした。幕末の修長は国事に斡旋し,維新後は明治天皇の漢籍の講読に侍したほか,侍従として側近に奉仕し,また皇太后宮亮,東宮侍従長,宮中顧問官などを歴任,正二位に叙された。その間,華族令により子爵を授けられた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高辻家」の意味・わかりやすい解説

高辻家
たかつじけ

菅原道真の後裔。道真6代の孫是綱から高辻を氏とした。紀伝道を家業とし,権大納言を極官とする。明治になって子爵。 (→菅原氏 )

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