日本歴史地名大系 「高野山別院」の解説 高野山別院こうやさんべついん 愛媛県:今治市別宮村高野山別院[現在地名]今治市別宮町二丁目高野山真言宗で本尊は弘法大師像。もと蔵敷(くらしき)村字的場にあった正福(しようふく)寺を前身とする。同寺は須弥山妙観院正福寺と号し、真言宗で菊間遍照(きくまへんじよう)院の末であった。慶長七年(一六〇二)今治築城のとき、城地にあった蔵敷八幡宮を移し、その境内に別当寺として建立、貞享二年(一六八五)の寺社明細言上書に「寺領地長三十間横十四間、寺地共ニ高二石四斗五升御免地ニ而御座候」とあり、村内の荒神宮、住吉大明神の別当も兼ねている。延宝二年(一六七四)七月、時の住職は政治向きの儀を誹謗したとの理由で、家老沢外記良長宅にいるところを役人に捕らえられ、吟味のうえ簀巻にして海へ沈められたと伝える。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報