高齢出産(読み)コウレイシュッサン

デジタル大辞泉 「高齢出産」の意味・読み・例文・類語

こうれい‐しゅっさん〔カウレイ‐〕【高齢出産】

高年齢出産」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高齢出産」の意味・わかりやすい解説

高齢出産
こうれいしゅっさん

35歳以上の妊婦出産。高年齢出産ともいう。日本産科婦人科学会は、35歳以上の初産婦を高年初産婦とし、国際産科婦人科連合(FIGO:International Federation of Gynecology and Obstetrics)は、高齢妊娠を初産婦35歳以上、経産婦40歳以上と定義している。したがって、日本では女性が35歳以上で初めて妊娠すること、世界的には出産経験のある経産婦が40歳以上で妊娠することも含めて高齢妊娠とよび、そこからの出産が高齢出産となる。一定の年齢以上での妊娠・出産を高齢出産として区別するのは、体力や身体機能には個人差が大きく関与するものの、一般的には30歳を超えたころから妊娠・出産に伴うリスクが徐々に高くなるためである。具体的なリスクとしては、子宮内胎児発育遅延を起こしやすい妊娠高血圧症候群発症軟産道強靭(きょうじん)(分娩(ぶんべん)時に胎児が通過する子宮頸管(けいかん)が十分に開かない状態)による難産、胎児の染色体異常などの確率が高くなることがあげられる。流産の確率も増す傾向にあり、出産までに特別な注意を必要とする。

 日本では、近年の晩婚化傾向により出産年齢も高くなり、高齢出産が増加している。厚生労働省「2015年人口動態統計」によると、2015年(平成27)の高齢出産数は28万2159で、総出生数(100万5677)のおよそ28%を占める。1985年(昭和60)の同統計では10万1970で、およそ7%であった。また、1985年から2015年の合計特殊出生率推移をみると、20~29歳の各年齢階級では低下、30歳以上の各階級は上昇傾向にある。

[編集部 2017年4月18日]

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