高年初産婦(読み)こうねんしょさんぷ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高年初産婦
こうねんしょさんぷ

35歳以上で初めて出産する婦人をいう。妊娠中毒症糖尿病高血圧などを伴う異常妊娠頻度が高くなり,分娩陣痛が弱かったり,子宮口が開くまでに時間がかかったりすることがある。また新生児死亡率ダウン症候群などの先天異常の発生率も高い。しかし,妊娠中に十分な検査と保健指導を受け,設備人員の十分な施設で出産すればかつてほど深刻な状況ではなくなってきており,むしろ産婦の豊富な人生経験をプラスにとらえる傾向にある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高年初産婦
こうねんしょさんぷ

満35歳以上で初めて分娩(ぶんべん)する女性をいう。一般的には分娩前でも高年初産婦とよばれるが、この場合は高年初妊婦が正しい。20歳代の女性に比べて、妊娠中および分娩時に母体や胎児の異常をきたしやすく、とくに注意を要する対象となる。高年初産婦では、妊娠満28週以降、生後満7日以内の胎児および新生児の死亡率である周産期死亡率が高い。妊娠中には流産、早産、妊娠中毒症をきたしやすく、分娩時にも骨盤位(さかご)分娩、多胎分娩、難産のために帝王切開となることが多い。高年のために一児しか出産しないことも、帝王切開の多い原因となる。[新井正夫]

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