鬼哭(読み)キコク

デジタル大辞泉 「鬼哭」の意味・読み・例文・類語

き‐こく【鬼×哭】

亡霊が浮かばれないで泣くこと。また、その声。

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精選版 日本国語大辞典 「鬼哭」の意味・読み・例文・類語

き‐こく【鬼哭】

  1. 〘 名詞 〙 浮かばれない霊魂が泣くこと。また、その声。
    1. [初出の実例]「草満戦場寒月明、啾々鬼哭欲深更」(出典:幻雲詩藁(1533頃)二・月夜経古戦場)
    2. 「大笑の奥には熱涙が潜んで居る。雑談(じゃうだん)の底には啾々たる鬼哭(キコク)が聞える」(出典:趣味遺伝(1906)〈夏目漱石〉二)
    3. [その他の文献]〔史記‐天官書〕

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普及版 字通 「鬼哭」の読み・字形・画数・意味

【鬼哭】きこく

死者の霊が泣く。唐・李華〔古戦場を弔ふ文〕亭長、予(われ)にげて曰く、此れ古戰場なり。嘗(かつ)て三軍し、にして鬼哭す。天陰(くも)れば則ち聞ゆと。

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