鬼窟(読み)キクツ

デジタル大辞泉 「鬼窟」の意味・読み・例文・類語

き‐くつ【鬼窟】

鬼のすむ洞穴
物事道理に暗いこと。また、そういう仲間
談林風の―裡に堕在していた芭蕉天才を」〈芥川・芭蕉雑記〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鬼窟」の意味・読み・例文・類語

き‐くつ【鬼窟】

〘名〙
① 鬼のすんでいるほらあな。
※南海先生文集(1784)一「明出月脇幽入鬼窟
知識が開けないで、ものの道理にくらいこと。また、そういう所や仲間。転じて、くだらないことの意にもいう。
正法眼蔵(1231‐53)無情説法「古来正伝は、旧窠(きうくゎ)の鬼窟と証することなかれ」
※芭蕉雑記(1923‐24)〈芥川龍之介一一「談林風の鬼窟(キクツ)裡に堕在(だざい)してゐた芭蕉の天才を開眼したものは」 〔韓愈張籍孟郊・張徹‐会合聯句〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android