鬼窟(読み)キクツ

デジタル大辞泉 「鬼窟」の意味・読み・例文・類語

き‐くつ【鬼窟】

鬼のすむ洞穴
物事道理に暗いこと。また、そういう仲間
談林風の―裡に堕在していた芭蕉天才を」〈芥川・芭蕉雑記〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鬼窟」の意味・読み・例文・類語

き‐くつ【鬼窟】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鬼のすんでいるほらあな。
    1. [初出の実例]「明出月脇幽入鬼窟」(出典:南海先生文集(1784)一)
  3. 知識が開けないで、ものの道理にくらいこと。また、そういう所や仲間。転じて、くだらないことの意にもいう。
    1. [初出の実例]「古来正伝は、旧窠(きうくゎ)の鬼窟と証することなかれ」(出典:正法眼蔵(1231‐53)無情説法)
    2. 「談林風の鬼窟(キクツ)裡に堕在(だざい)してゐた芭蕉の天才を開眼したものは」(出典:芭蕉雑記(1923‐24)〈芥川龍之介〉一一)
    3. [その他の文献]〔韓愈・張籍・孟郊・張徹‐会合聯句〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android