鳥刺(読み)トリサシ

デジタル大辞泉 「鳥刺」の意味・読み・例文・類語

とり‐さし【鳥刺(し)】

竹ざおの先に鳥もちを塗って、小鳥をとらえること。また、それを職業とする人。
鳥肉刺身
江戸時代幕府に鷹のにする小鳥を納めた者。また、その配下
1を舞踊化した芸能。多く、正月祝福芸として万歳まんざい太神楽だいかぐら田植え踊りなどの中で行われる。鳥刺舞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「鳥刺」の意味・わかりやすい解説

鳥刺【とりさし】

(1)江戸時代鷹匠(たかじょう)の下で,鷹の餌となる小鳥を捕らえた者。鳥もちをつけた長い竹竿(たけざお)を用いた。また一般に,小鳥を捕らえることを職業とした者。(2)化政期に盛行した酒席遊戯殿様,用人,鳥刺,それにさまざまな鳥を描いた絵札をよく切りまぜて一座に配り,殿様の札を持った者の命で,鳥刺が鳥を捕らえる趣向のもの。
→関連項目吹矢

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世界大百科事典(旧版)内の鳥刺の言及

【吹矢】より

…また北アメリカ東部の森林地帯に住むイロコイ族などの間でも吹矢が使われている。 日本では江戸時代,鷹狩の流行に伴ってタカのえさにする小鳥を捕獲するために鳥刺(とりさし)という職業が成立したが,彼らは吹矢を使って小鳥のみならずガンなどの鳥もとっていた。彼らの使った吹矢は2m前後の竹または木でできた筒と,竹串の先をとがらせて毒を塗り,矢尻に漏斗状の紙を付けた矢からなっていた。…

※「鳥刺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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