鳥居忠政(読み)とりいただまさ

改訂新版 世界大百科事典 「鳥居忠政」の意味・わかりやすい解説

鳥居忠政 (とりいただまさ)
生没年:1566-1628(永禄9-寛永5)

江戸初期の譜代大名。通称新太郎。徳川家康の重臣元忠の子。豊臣秀吉の執奏で従五位下左京亮に叙任,豊臣姓を授けられた。1602年(慶長7)父の忠死の功で新恩6万石を加えられ陸奥国磐城で10万石。大坂の陣では江戸城留守を務めた。22年(元和8)出羽国山形城20万石を領し東北の押えとなる。26年(寛永3)2万石を加えられた。
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朝日日本歴史人物事典 「鳥居忠政」の解説

鳥居忠政

没年:寛永5.9.5(1628.10.2)
生年永禄9(1566)
安土桃山・江戸前期の譜代大名。父元忠は三河以来の徳川家康の側近。母は松平薩摩守家広の娘。幼名新太郎,左京亮,従四位下。関ケ原戦の論功によって,陸奥の岩城平藩(福島県)12万石が与えられた。また山形藩主最上義俊(57万石)が改易処分となった元和8(1622)年,その遺領が諸大名に分与された中で,その中心山形藩(22万石)に東国の押さえとして配された。領内に実施した9年の検地は,この地方最初の実測検地で,「左京縄」として有名。寺領を圧迫したため,忠政は山寺ののろいによって祈り殺されたとの説もある。<参考文献>『山形市史』中

(横山昭男)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鳥居忠政」の解説

鳥居忠政 とりい-ただまさ

1566-1628 織豊-江戸時代前期の大名。
永禄(えいろく)9年生まれ。鳥居元忠(もとただ)の次男。徳川家康につかえる。関ケ原の戦いに際して父が戦死し,遺領の下総(しもうさ)矢作(やはぎ)(千葉県)4万石をつぐ。陸奥(むつ)平藩(福島県)をへて,元和(げんな)8年出羽(でわ)山形藩主鳥居家初代。24万石。東国の軍事的押さえの役をつとめた。寛永5年9月5日死去。63歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鳥居忠政の言及

【磐城平藩】より

…陸奥国磐前郡磐城平に藩庁を置いた譜代中小藩。1602年(慶長7)岩城氏の改易後,奥州太平洋岸(浜通り)南端の押えとして鳥居忠政が10万石で入封し,築城,城下町建設,08年の領内総検地,新田開発の奨励など藩体制確立に努めた。22年(元和8)内藤政長が7万石で入封し,内藤氏は6代124年に及んだ。…

※「鳥居忠政」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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