鶴ヶ島市(読み)ツルガシマシ

デジタル大辞泉 「鶴ヶ島市」の意味・読み・例文・類語

つるがしま‐し【鶴ヶ島市】

鶴ヶ島

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「鶴ヶ島市」の解説

鶴ヶ島市
つるがしまし

面積:一七・七三平方キロ

県南部、坂戸台地の中央部から北東部を占める。入間いるま川支流の大谷おおや川が中央部から東部にかけて北東へ流れ、その西方を高倉たかくら地区に水源のある入間川支流飯盛いいもり川が北東流する。市域の大部分は平坦な台地となっている。北・西は坂戸市、東・南は川越市、南は日高市に接する。中央部をほぼ南北に国道四〇七号(旧日光脇往還)が走り、ほぼ東西に走る県道川越かわごえ越生おごせ線と交差する。北西端を東武越生線が南西から北東へ走り、一本松いつぽんまつ駅が設けられ、東部を南東から北西へ走る東武東上線には鶴ヶ島・若葉わかばの二駅がある。中央部東寄りを南東から北西へ関越自動車道が通り、北部脚折すねおり地区にはインターチェンジが設けられている。

〔原始―中世〕

遺跡は飯盛川両岸およびその支流に分布している。旧石器時代の遺跡は川越市域から続くつるおか遺跡内で発見される可能性があるが、現在のところ発掘調査はされていない。縄文時代早期の遺跡は脚折の雷電池東かんだちがいけひがし遺跡とその周辺に分布しており、脚折のお寺山てらやま遺跡では炉穴や土壙、包含層から撚糸文系土器・沈線文系土器・条痕文系土器・押型文系土器が発見されている。縄文時代前期の土器は中葉以降の黒浜式・諸磯式・十三菩提式の土器が市域一〇ヵ所で発見されているが、遺構の発掘はない。中期の遺跡は一三ヵ所確認され、脚折の山田やまだ遺跡からは加曾利EII式土器を伴う竪穴住居跡一〇、土壙一、埋甕炉跡一、埋甕二が発掘されている。後期の遺跡はお寺山遺跡や雷電池東遺跡など一三ヵ所が確認されており、堀之内式や曾谷式土器がみられる。弥生時代の遺跡は、高倉小屋たかくらこや地区で後期前葉の久ヶ原式土器を伴う竪穴住居跡が発掘調査されているのが唯一の例であるが、弥生土器の採集される所が高倉や脚折地区でみられる。古墳時代の集落跡では四―五世紀の古墳時代前期の遺跡が多い。脚折の山田遺跡では五領式土器を伴う竪穴住居跡三、和泉式土器を伴う竪穴住居跡七と、後期の鬼高式土器を伴う竪穴住居跡一が発掘調査されており、多量の土師器と石製模造品が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鶴ヶ島市」の意味・わかりやすい解説

鶴ヶ島〔市〕
つるがしま

埼玉県中部,入間台地にある市。 1991年市制。川越,日高,坂戸の3市に囲まれる。台地上では狭山茶を産する。近年,関越自動車道鶴ヶ島インターチェンジの設置により,工場の進出が著しく,東武鉄道東上線の沿線には住宅団地が建設されるなど,宅地化が進んだ。新所沢変電所や坂戸航空無線通信所がある。面積 17.65km2。人口 7万117(2020)。

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