麦秀(読み)バクシュウ

デジタル大辞泉 「麦秀」の意味・読み・例文・類語

ばく‐しゅう〔‐シウ〕【麦秀】

《「秀」は穂、また穂を出す意》麦の穂がのびること。

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精選版 日本国語大辞典 「麦秀」の意味・読み・例文・類語

ばく‐しゅう‥シウ【麦秀】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「秀」は麦の穂のこと。また、穂ののびているさま。中国、殷の紂王をいさめてきき入れられなかった箕子が、国が滅んだ後、旧都のあとを通り、そこに麦が生えているのを見て悲しんで詩を作ったという「史記‐宋微子世家」の故事による語 ) 亡国の悲しみ。また、国の滅んだ跡。世の移り変わりを嘆くたとえ。→黍離(しょり)
    1. [初出の実例]「毛詩と云文には、荒たる所には麦秀とて畠に喩て申たるも」(出典:康頼宝物集(1179頃)上)
    2. [その他の文献]〔向秀‐思旧賦〕

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普及版 字通 「麦秀」の読み・字形・画数・意味

【麦秀】ばくしゆう(しう)

国の嘆をいう。〔史記、宋微子世家〕其の後、箕子(きし)、す。故(もと)の殷墟(よぎ)り、~麥秀の詩を作る。~其の詩に曰く、麥秀(ひい)でて漸漸(ぜんぜん)たり 禾黍(くわしょ)油油たり 彼の狡(かうどう)や 我と好からざりきと。謂(いはゆる)狡とは、紂なり。

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