亡国(読み)ボウコク

デジタル大辞泉 「亡国」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こく〔バウ‐〕【亡国】

国をほろぼすこと。「亡国の輩」
ほろびた国。また、国がほろびること。「亡国の民」「亡国危機に瀕する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「亡国」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こくバウ‥【亡国】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ほろびた国。また、ほろびようとしている国。
    1. [初出の実例]「年来官を不給らで、適(たまたま)亡国に罷成て」(出典今昔物語集(1120頃か)二八)
    2. [その他の文献]〔史記‐淮陰侯伝〕
  3. ( ━する ) 国家をほろぼすこと。国を滅亡させるもとになること。また、国がほろびること。
    1. [初出の実例]「国有亡国之怨音、世無治世之安思」(出典:左記(1180か))
    2. 「朝家のなげき、亡国の基也」(出典:平家物語(13C前)八)
    3. [その他の文献]〔礼記‐檀弓下〕
  4. 国司の行政が悪いため、世情が不安で、財政的にも欠乏している国。
    1. [初出の実例]「任受領〈略〉亡国数代不公文之国、有勘済人者、不巡被任」(出典:江家次第(1111頃)四)
  5. その年の作物不作の国。
    1. [初出の実例]「近代宰吏就国者、自称亡国」(出典:三代制符‐建久二年(1191)三月二二日・後鳥羽天皇宣旨)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「亡国」の読み・字形・画数・意味

【亡国】ぼう(ばう)こく

滅亡した国。〔独断、上〕古(いにしへ)は天子亦た國のを取りて、以て侯につ。~其の上を奄(おほ)ひて天にぜざらしめ、其の下に柴(さい)して地にぜざらしむ。自ら天地とつなり。

字通「亡」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android