黄橡(読み)キツルバミ

デジタル大辞泉 「黄橡」の意味・読み・例文・類語

き‐つるばみ【黄×橡】

染め色の名。くすんだ黄赤色。木蘭色もくらんじき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「黄橡」の意味・読み・例文・類語

き‐つるばみ【黄橡】

  1. 〘 名詞 〙 黄赤の黒ずんだ色。木蘭(もくらん)
    1. [初出の実例]「白。黄丹。紫。蘇方。緋。紅。黄橡」(出典:令義解(718)衣服)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

色名がわかる辞典 「黄橡」の解説

きつるばみ【黄橡】

色名の一つ。くすんだ、にぶい古色の輝きをもち、黄金こがね近い。「橡」とはブナ科クヌギ古名で、その実のドングリを煎じた汁を古来から染色に用いてきた。媒染によって色が異なり、灰汁あくを用いて染めた色が黄橡とされる。赤白橡青白橡も「橡」という言葉を用いるが、こちらは橡を使って染めた色ではない。ただし、両方とも高貴な色で禁色きんじきであった。黄橡も一定の位の者にだけ許された色。

出典 講談社色名がわかる辞典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android