木蘭(読み)モクラン(その他表記)Mù lán

デジタル大辞泉 「木蘭」の意味・読み・例文・類語

もく‐らん【木×蘭】

モクレン別名
木蘭色もくらんじき」の略。
織り色の名。縦糸が黒、横糸が黄のもの。
かさねの色目の名。表は黄、裏は黒のもの。

もくらん【木蘭】[人名]

中国の伝説上の女性。年老いた父の代わりに男装して従軍し、功を立てて故郷に帰ったとされ、古くから民謡詩歌戯曲題材となっている。ムーラン

ムーラン【木蘭】

もくらん(木蘭)

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精選版 日本国語大辞典 「木蘭」の意味・読み・例文・類語

もく‐らん【木蘭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. もくれん(木蓮)色葉字類抄(1177‐81)〕 〔楚辞離騒
  3. もくらんじき(木蘭色)」の略。
    1. [初出の実例]「凡僧尼聴木蘭。青碧。皀。黄及壊色等衣。〈謂。木蘭者。黄橡也〉」(出典令義解(718)僧尼)
  4. 織色の名。経(たていと)が黒、緯(よこいと)は黄のもの。
  5. (かさね)色目。表は黄、裏は黒のもの。

もく‐らに【木蘭】

  1. 〘 名詞 〙もくれん(木蓮)季語・春 》 〔十巻本和名抄(934頃)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「木蘭」の意味・わかりやすい解説

木蘭 (もくらん)
Mù lán

中国の民間伝説・歌謡女主人公。父親に従軍の命令がきたとき,老病で任にたえぬ父親に替わり,娘の木蘭が男装して従軍し軍功を建てる。釈智匠の《古今楽録》に収める《木蘭詩(辞)》がこの物語を記す最も古い文献だとされ,元来,南北朝期の北方の民間民謡に由来するとされる。木蘭従軍の故事は後代,詩歌の題材となるほか,現在の京劇など伝統戯曲においても《花木蘭》(花(か)が木蘭の姓)の題で演じられている。なおそこでは元帥の賀廷玉が木蘭をぜひとも自分のむすめの婿にと願ったことから,木蘭が女性であることが知れるという筋書となっている。
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普及版 字通 「木蘭」の読み・字形・画数・意味

【木蘭】もくらん

もくれん。また、男装の女。唐・杜牧〔木蘭のに題す〕詩 弓を彎(ひ)いて征戰し、男兒と爲る 裏に曾經(かつ)て畫眉を學ぶ

字通「木」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「木蘭」の意味・わかりやすい解説

木蘭【もくらん】

中国の民間伝説の女主人公。老病の父に代わり男装して出征。十数年の奮戦の後,恩賞を得て女性の姿に戻って帰郷する。北中国の民間歌謡が伝承され,釈智匠の《古今楽録》に収める《木蘭詩(辞)》がある。詩歌,京劇などの題材として広くとりあげられた。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「木蘭」の解説

木蘭 (モクレン・モクラン)

学名:Magnolia liliflora
植物。モクレン科の落葉大低木,園芸植物,薬用植物

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