ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒い絵」の意味・わかりやすい解説 黒い絵くろいえLas Pinturas negras F.ゴヤが 1819~23年「聾者の家」に隠棲する間に制作した 14点の作品群。黒を主調とし主題や発想の点でも暗い悪魔的な作品群であることから,この名がある。ゴヤは友人ともほとんど交わらず L.ソリリャという女性とこの家に閉じこもって制作。 14点の作品群は当初,壁画として漆喰に油彩で描かれたが,現在はキャンバス上に移されてプラド美術館に収蔵。『魔女の集会』『わが子を食うサトゥルヌス』『砂に埋れた犬』など神話,伝説,迷信,夢魔を主題とし,ゴヤとその時代が直面する非条理の世界を描いた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by