黒沢河岸(読み)くろさわがし

日本歴史地名大系 「黒沢河岸」の解説

黒沢河岸
くろさわがし

[現在地名]鰍沢町駅前通

富士川水運における甲州三河岸の一つ。甲府盆地南端、富士川左岸に位置する。鰍沢河岸より少し上流対岸青柳あおやぎ河岸(現増穂町)からは一・五キロほど下流の対岸にあたる。現在河岸の跡は河川敷となり、船場ふなばの地名を残すのみとなっている。JR鰍沢口駅前から富士川に架かる富士橋に至る道の途中でゆるく左折して富士川が視野に入る辺り、しん川が富士川に合流する地点の南側が船場である。近世には河岸場は黒沢村本村から一〇町三八間離れた場所にあった。新川の西の敷地一反二畝歩の所に間口二〇間・奥行四間の御米蔵があって、石和代官支配の村々の年貢米を置いた。新川の東には八間・四間の田安殿米蔵があり、現在も地内に田安たやすの地名が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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