先買い権(読み)サキガイケン

デジタル大辞泉 「先買い権」の意味・読み・例文・類語

さきがい‐けん〔さきがひ‐〕【先買い権】

一定の物または権利売買において、他の者に優先して買うことができる権利。せんばいけん。

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精選版 日本国語大辞典 「先買い権」の意味・読み・例文・類語

さきがい‐けんさきがひ‥【先買権】

  1. 〘 名詞 〙 売買に際し、他の者に優先して目的物を買い受けることのできる権利。せんばいけん。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「先買い権」の意味・わかりやすい解説

先買権
さきがいけん
Vorkaufsrecht

所有者が物を第三者に売却した場合に,その売買契約に介入しうる権利であって,その行使によって,売主=第三者間の売買契約が売主=先買権者間に成立する。先買権の行使は売主に対する意思表示によってなされ,その結果,売主は目的物を先買権者に譲渡すべき義務負い,先買権者は売主に代金を支払うべき義務を負う。先買権はゲルマン法に由来する制度であって,ドイツ民法上,債権的先買権 (504~14条) と物権的先買権 (1094~104条) とが認められている。前者は売主と先買権者との合意のみによって成立するが,後者の成立には物権的合意と登記を要する。なお,特別法上の法定先買権も認められており,これは土地分配を統制する作用を有する。

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