狂夫(読み)きょうふ

精選版 日本国語大辞典 「狂夫」の意味・読み・例文・類語

きょう‐ふキャウ‥【狂夫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 正気を失った男。また、常軌を逸した様子の男。
    1. [初出の実例]「有小井、狂夫云、飲此水之者、可疾病者」(出典日本紀略‐正暦五年(994)五月一六日)
    2. [その他の文献]〔詩経‐斉風・東方未明〕
  3. 風雅に徹した人。風狂の士。狂仁。
    1. [初出の実例]「狂夫のむかしもなつかしきままに、このあきかしまの山の月見んとおもひたつ事あり」(出典:俳諧・鹿島紀行(1687))
  4. ( 放蕩者などの意 ) 女性が自分の夫をいう謙譲語
    1. [初出の実例]「占募狂夫久従征、料知照劔独横行」(出典:文華秀麗集(818)下・和滋内史秋月歌〈桑原腹赤〉)
    2. [その他の文献]〔劉禹錫‐竹枝詞〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「狂夫」の読み・字形・画数・意味

【狂夫】きよう(きやう)ふ

狂人。〔漢書錯伝〕錯、上書して兵事を言ふ。~傳に曰く、狂夫の言も、擇ぶと。

字通「狂」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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