1992QB1(読み)いちきゅうきゅうにキュービーワン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「1992QB1」の意味・わかりやすい解説

1992QB1
いちきゅうきゅうにキュービーワン

海王星の外側,太陽から 44天文単位(AU)離れた太陽系公転面で軌道運動する小惑星番号 15760の小惑星。(15760)1992QB1とも表記される。1992年8月30日ハワイ大学のデービッド・ジューイットとカリフォルニア大学バークリー校のジェーン・ルーが,ハワイ島のマウナケア山頂の天文台群にあるハワイ大学 2.2m望遠鏡で,うお座のなかから発見した。1940~50年代にアイルランドの天文学者ケネス・E.エッジワースとアメリカ合衆国の天文学者ジェラルド・ピーター・カイパーが,短周期彗星の供給源としてその存在を示唆した海王星以遠天体 trans-Neptunian objects; TNOs(太陽系外縁天体)のカイパーベルトにおいて,冥王星とその衛星カロンを除き,初めて発見された天体となった。1992QB1の色はやや赤みかり,明るさは実視等級 6等の約 600万分の1の明るさである 23等であり,その明るさから大きさは直径 200~250kmと推測される。海王星の重力的影響(軌道共鳴)は受けない。軌道共鳴と無関係な性質をもつ TNOsを 1992QB1にちなんでキュビワノ族という。

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