Dropbox(読み)どろっぷぼっくす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「Dropbox」の意味・わかりやすい解説

Dropbox
どろっぷぼっくす

広く普及しているクラウドストレージオンラインストレージ)の一つで、アメリカのDropbox社が提供するソフト。コンピュータのローカルフォルダとクラウドストレージの内容を、自動的に同期させることで、ユーザーがアップロード作業を意識することなく利用できる。2008年9月にアメリカでサービスが開始された。これ以前にもオンラインストレージサービスは各種存在していたが、ウェブサイトにアクセスして手動でアップロード作業を行う方法が一般的であり、Dropboxはその操作の簡便さでユーザーに受け入れられた。利用できるストレージの容量は2014年5月末時点で、無料で2ギガバイト(ユーザーを紹介するなどで増量が可能)。有料では500ギガバイト(月額49.99ドル、年額499ドル)まで拡張可能な、いくつかのコースが用意されている。また、企業向けのセキュリティ機能やチーム管理を実装したビジネス向けのサービスもある。

 Dropboxのおもな機能と特徴は以下のとおりである。(1)ファイルの変更履歴を保持しており、変更・削除するたびに古いバージョンがDropbox側のサーバーに保存され、ユーザーは任意の段階でその履歴からファイルを復活させることができる。(2)アカウントをもつユーザー間で共通フォルダーを作成することが可能で、リアルタイムで別のユーザーとファイルを共有できる。(3)ファイルに公開URLを与えることができ、Dropboxを利用していないユーザーにそのURLを伝えることで、ファイルにアクセスできるようになる。これは電子メールに添付できないサイズ種類のファイルを受け渡す必要がある場合に有用である。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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