サーバー(読み)さーばー(その他表記)server

翻訳|server

デジタル大辞泉 「サーバー」の意味・読み・例文・類語

サーバー(server)

テニス・バレーボール・卓球などで、サーブをする人。
料理を取り分けるのに用いる大形のフォークとスプーン
料理を運ぶ盆。
コンピューターネットワークにおいて、クライアントからの命令を受けて特定の機能やデータを提供する側のコンピューターまたはソフトウエアのこと。通常、機能ごとに分かれていて、メールサーバーウェブサーバーファイルサーバー・動画配信サーバー・プリンターサーバーなどがある。

サーバー(James Grover Thurber)

[1894~1961]米国の小説家。機械文明社会に生きる人間を深い洞察力と独自のユーモアで描いた。作「セックスは必要か」「サーバーの犬たち」など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「サーバー」の意味・読み・例文・類語

サーバー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] server )
  2. バレーボール、テニス、卓球などで、サーブを相手側コートへ打ちこむ人。〔アルス新語辞典(1930)〕
  3. 西洋料理で、サラダなどを取りわけるのに用いる、大形のフォークとスプーン。
  4. 料理をのせる盆、皿。
  5. コンピュータ用語。ネットワーク上でデータやプリントアウトなど各種サービスをクライアントに提供するコンピュータまたはソフトウエアのこと。
  6. 給仕人。客の注文を受け、食べ物を運ぶ人。

サーバー

  1. ( James Thurber ジェームズ━ ) アメリカの小説家。現代の機械文明社会の中の人間のおかしさと哀しさを独特のユーモアで描いた。また、漫画家としても知られる。代表作に「サーバー・カーニバル」「現代の寓話」など。(一八九四‐一九六一

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サーバー」の意味・わかりやすい解説

サーバー
さーばー
server

コンピュータ・ネットワークで、他のコンピュータやプログラムからのリクエストに応じて作業を行うコンピュータやプログラム。それぞれサーバーコンピュータ(マシン)、サーバープログラムなどともよばれる。データの蓄積や処理、ネットワークの中継や管理など、さまざまな作業を行う。サービスを提供する側であるためサーバーとよび、リクエストする側をクライアントclientという。ユーザーがクライアントを操作して出した要求が、ネットワークなどを介してサーバーに送られる。サーバーはそれに応じて各種の処理を行い、その結果をクライアントに戻す。このシステムを、クライアント・サーバーシステムという。

 一般的に、1台のサーバーを複数のクライアントで利用する。用途としては、メールの送受信を行うメールサーバー、ウェブページを管理するウェブサーバー、IPアドレスを管理するDNSサーバー、FTPでファイル転送を行うFTPサーバー、ファイルやデータを共有するためのファイルサーバー、データベースを管理するデータベースサーバー、データベース管理システム(DBMS)などと連携して業務処理を行うウェブアプリケーションサーバー、プリンターを制御して複数のユーザーで利用できるようにするプリントサーバーなどがある。それぞれの機能ごとにサーバーを構築するものが多いが、一つのサーバーで複数の機能をもつもの、逆に複数の装置を利用して一つの機能を分散処理する場合もある。利用環境も、ユーザー自身がサーバーを管理するオンプレミス、サーバーのリソースをレンタルするホスティングサービス、必要に応じて機能を利用するクラウドサービスなどから選べる。

[黒川武広]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「サーバー」の意味・わかりやすい解説

サーバー
James Grover Thurber
生没年:1894-1961

アメリカの風刺家。オハイオ州に生まれたが,生家は奇行奇癖にあふれており,それがのちに彼の作品に多くの題材を与えたという。また,幼時片眼をけがしたため弱い視力に悩みつづけ,晩年ついに盲目となった。第1次大戦中は暗号係として勤務。その後オハイオ州立大学に戻り,卒業後は新聞記者になったが,1927年に《ニューヨーカー》誌に関係するようになり,以来同誌に短編,随想,寓話,漫文,挿絵などを寄稿し,創刊まもない同誌の人気を高めるとともに,その特異なユーモアも注目を集めた。機械文明のなかにうごめく人間の滑稽さ,迷妄,不安,孤独,悲しみなどを的確にとらえて風刺する。その底には時流を超えた虚無的な宿命観がひそんでおり,アメリカのユーモア文学のなかでも特異な存在として重要視されている。E.B.ホワイトとの共著《性は必要か?》(1929)をはじめ,《ぶらんこに乗った中年男》(1935),《現代寓話》(1940)などがあり,短編《ウォールター・ミティの秘密の生活(虹をつかむ男)》(1942)などは現代アメリカ文学中の秀作として高く評価されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「サーバー」の意味・わかりやすい解説

サーバー

ネットワークに接続されたコンピューターの中で各種のサービスを提供する中心となるコンピューターをいう。これに対してサーバーにサービスの要求を出し,その提供を受けるコンピューターをクライアントという。サーバーは,ネットワークの基幹をなす点ではホストシステムのホスト・コンピューターと同じであるが,すべての処理を行うホストと違い,あくまでクライアントの要求に応じて必要なサービスのみを提供する。クライアントが記憶装置を共有できるようにするファイルサーバー,プリンターを共有できるようにするプリントサーバー,電子メールの機能を提供するメールサーバーなどがある。
→関連項目インターネットASPネットサーフィンブリッジ(電気)

サーバー

米国の作家。《ニューヨーカー》誌に短編や随筆を寄稿,独特のユーモアをもって米国の社会生活を鋭く風刺し,自ら漫画風のさし絵も描く。作品はE.B.ホワイトとの共著《性は必要か?》(1929年)のほか,《寝室のあざらし》(1932年),《現代寓話》(1940年),《サーバー・カントリー》(1953年)等。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サーバー」の意味・わかりやすい解説

サーバー
Thurber, James (Grover)

[生]1894.12.8. オハイオ,コロンバス
[没]1961.11.2. ニューヨーク
アメリカの作家。オハイオ州立大学に学び,第1次世界大戦中に一時国務省に勤務 (1917~18) したのち,郷里,パリ,ニューヨークで新聞記者をつとめ,1927~33年『ニューヨーカー』の編集に参加,以来同誌に寄稿しながらこの雑誌の性格を決定づけ,人気を高めた。彼の作品は現代文明の重圧に悩む人間の哀感や男女の性の戦いを皮肉に,また滑稽にとらえながら,浅い滑稽に終らない思考と感情の深さと一貫性とがあり,文学的な質は高い。科学的性解説書のパロディー『性は必要か』 Is Sex Necessary? (29,E. B.ホワイトと共著) ,『現代の寓話』 Fables for Our Time (40) ,『男と女と犬』 Men,Women,and Dogs (43) ,『サーバー・カーニバル』 The Thurber Carnival (45) など多数の著書があり,とぼけた味の独特の挿絵も書き,また戯曲,童話,回想記なども残した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「サーバー」の解説

サーバー

クライアントからの要求に対してサービスを提供するコンピューター、またはアプリケーションのこと。サーバーには、ファイルの共有や保管に使うファイルサーバー、プリンターの共有管理をするプリントサーバー、電子メールを管理するメールサーバーなど、機能によってさまざまなサーバーがある。サーバーに使用するコンピューターは、常時稼働が基本となるため、提供するアプリケーションを同時に数多く処理するための並列処理能力、サービスを停止させないための仕組み(冗長性)が要求される。また、障害を未然に防ぐためのメンテナンスやセキュリティー、障害発生時に迅速に復旧するための保守管理が重要。通常、サーバー用のソフトウェアにはこうした管理ツールが用意されている。業務に使用するサーバーでは、専任のサーバー管理者による24時間365日の常時管理体制をとるのが一般的。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

IT用語がわかる辞典 「サーバー」の解説

サーバー【server】

他のコンピューターや機器からの要求に対し、機能やサービスを提供するコンピューター、またはソフトウェア。その役割や用途に応じてメールサーバーウェブサーバーファイルサーバープリントサーバーなどがある。◇「サーバ」ともいう。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「サーバー」の解説

サーバー

他のパソコンや機器からの通信を受け付け、その要求(リクエスト)に従っていろいろな機能を提供するプログラムと、そのプログラムが動いているコンピュータを指します。インターネットでは、ウェブサーバーやメールサーバーのように、機能ごとにサーバーが用意されていますが、実際には1台のコンピュータで複数のサーバー・プログラムを動かしていることもあります。本来は「サービスを提供するもの」という意味です。
⇨LAN、共有、クライアント、サービス

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

食器・調理器具がわかる辞典 「サーバー」の解説

サーバー【server】

➀西洋料理で大皿などから料理を取り分ける器具。大ぶりのスプーンとフォーク、ケーキ用のへらなど。
➁料理などをのせる盆。
➂グラスなどに注ぎ分けて供するために、複数杯分の飲み物を入れておく容器。コーヒーサーバー、ビールサーバーなどがある。

出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報

知恵蔵 「サーバー」の解説

サーバー

コンピューターの機能上の種別を表す言葉。ネットワーク上で、ウェブの閲覧やメールの配信など、各種サービスを提供する機能を受け持つ機械が「サーバー」で、サーバーが提供するサービスを享受するのが「クライアント」。パソコンは一般的に「クライアント」である。

(斎藤幾郎 ライター / 西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ホームページ制作用語集 「サーバー」の解説

サーバー

クライアントの要求に対して、ネットワーク上でさまざまなサービスを提供するシステム。コンピュータネットワークにおける、分散処理の片側である。

出典 (株)ネットプロホームページ制作用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内のサーバーの言及

【児童文学】より

…オランダを舞台とするデヨングD.DeJongの《あらしの前》(1943)と《あらしの後》(1944)は感動的だし,デヨングM.DeJongの《コウノトリと6人の子ども》(1954)は心理を深めて個性的である。童話はイギリスから帰化したロフティングH.Loftingの〈ドリトル先生〉の数々の愉快な物語(《ドリトル先生物語》1920‐53)によってこの国に定着し,J.G.サーバーやデュ・ボアW.P.Du Boisを経て,ホワイトE.B.White《シャーロットのおくりもの》(1952)が生まれた。1960年代以降は本家イギリスのファンタジーを追う様々の試みがあるが,U.K.ル・グインが傑出し,ほかはアレゴリーの域を出ない。…

※「サーバー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android