USB(読み)ユーエスビー

デジタル大辞泉 「USB」の意味・読み・例文・類語

ユー‐エス‐ビー【USB】[universal serial bus]

universal serial busパソコン周辺機器を結ぶインターフェース規格の一。キーボードマウスモデムなど、大容量のデータ転送を必要としない機器との接続に用いられる。従来のシリアルポートパラレルポートに代わって、1990年代後半から広く普及するようになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「USB」の意味・わかりやすい解説

USB
ゆーえすびー

パソコン本体と、各種周辺機器とを結ぶシリアル・インターフェースの規格名。ユニバーサル・シリアル・バスUniversal Serial Busの略。パソコンの電源を入れたままマウス、モデム、キーボード、ディスプレースキャナープリンターデジタルカメラなどの周辺機器の接続、取り外しができ、ハブ(集線装置)を用いると最大127台までツリー状に接続できる。アメリカのインテルマイクロソフトなど7社が1996年に共同発表した最初の規格はUSB1.0で、データの転送速度は毎秒1.5メガビットまたは12メガビットであった。それまで、パソコンと周辺機器をつなぐ場合、コネクターが不統一、それぞれデータの転送方式・転送速度が違う、パソコンの電源の入れ直しが必要、など不便な点が多かったが、USBはこれらが解消される画期的なものであった。さらに、Windows(ウィンドウズ) 98にUSB用標準デバイスドライバソフトを加えたため、USBインターフェースを備えたパソコンや周辺機器が普及した。その後、1998年にはUSB1.0の改良版USB1.1が、2000年には上位規格であるUSB2.0が発表された。USB2.0は、最大毎秒480メガビットの転送速度があり、USB1.1の40倍の高速を実現した。また、2008年には転送速度が最大毎秒5ギガビットのUSB3.0、2013年には10ギガビットのUSB3.1が発表されたが、USB3.1は、下位規格のUSB2.0、USB3.0などとの互換性が保たれている。

[岩田倫典]

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IT用語がわかる辞典 「USB」の解説

ユーエスビー【USB】

コンピューターと周辺機器を接続するインターフェースの規格のひとつ。キーボードやマウスとの接続、デジタルカメラデジタルオーディオプレーヤーなどとのデータ転送に広く利用される。1996年に初代となる転送速度最大12MbpsのUSB1.0が登場し、2000年には転送速度最大480MbpsのUSB2.0が登場した。◇「universal serial bus」の頭文字から。

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パソコンで困ったときに開く本 「USB」の解説

USB

パソコンに周辺機器を接続する規格のひとつで、キーボードやマウスといった基本的な入力装置や各種のディスクドライブプリンタなど、幅広い分野の周辺機器が接続されます。デジタルカメラとプリンタなど、パソコンを介さない接続でも利用されています。ハブを使えば127台までの機器接続が可能です。基本となるUSB1・1の通信速度は最大12Mbpsでしたが、USB2・0は最大480Mbpsと高速です。最高速度をさらに10倍以上の5Gbpsに高めたUSB3・0に対応したパソコンや周辺機器も増えています。パソコンと周辺機器の両方が同じ規格(バージョン)に対応していれば最高速度で使えますが、規格が合わない場合も遅いほうの規格に合わせて使用できます。ただし、消費電力や通信速度の制限で正常に動作しない場合もあります。
⇨bps、IEEE1394
ディスク、ドライブ、バスパワー、ハブ

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「USB」の解説

USB

コンピューターに周辺機器を接続するためのシリアル・インターフェースの規格。ハードディスクやDVDドライブ、キーボードやマウスなどといった周辺機器をパソコンに接続するために使用するもので、ほとんどのパソコンに複数個のポートが標準で装備されている。プラグアンドプレイに対応しており、機器を接続するだけでOSが自動的に認識して利用できる。バージョンの違いによって仕様が異なり、USB1.1の最大速度は12Mbps、USB2.0の最大速度は480Mbpsである。2008年にUSB3.0が発表され、最大速度は5Gbpsになった。周辺機器をワイヤレスで接続するWireless USBという規格もあるが、USBとは別の規格である。

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知恵蔵 「USB」の解説

USB

パソコンの外部に周辺機器を接続するための接続規格。当初の規格ではデータ転送速度が最大12M(メガ)bpsだったが、2007年現在では最大480Mbpsに高速化された上位規格のUSB 2.0が広く普及している。非常に汎用性が高く、キーボード、マウス、プリンター、スキャナーといった入出力機器、メモリーカードのリーダー・ライター、ハードディスクやDVDマルチドライブ、など様々な機器が接続可能。

(斎藤幾郎 ライター / 2008年)

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カメラマン写真用語辞典 「USB」の解説

USB

Universal Serial Busの略。シリアル転送方式の インターフェース の規格のこと。デジタルカメラとプリンタなどの周辺機器を簡単に接続する。それまでのSCSIのようにパソコンの電源をいちいち切らずに抜き差しでき(ホットプラグという)、認識するのが特徴。接続する周辺機器へパソコンから電源を供給する役割(バスパワー)まではたしている。

出典 カメラマンWebカメラマン写真用語辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のUSBの言及

【短距離離着陸機】より

…しかし,中~大型機は翼面荷重を大きくしないと機の寸法が大きくなりすぎ,自重が増えて性能や経済性が悪くなるので,もともとかなり強力な高揚力装置を備えてあり,短距離離着陸機とするには,より強力な推力利用の高揚力装置であるパワードリフト・システムpowered lift systemを使う必要がある。これまで実用されたおもなパワードリフト・システムは,(1)プロペラの後流をフラップに当てて下方へ曲げるプロペラ後流変向,(2)ジェット排気を翼下面からフラップに当てて曲げるEBF(externally blown flapの略),(3)EBFの一種で,ジェット排気を翼上面に流すとフラップに沿って曲がる現象を利用したUSB(upper surface blowingの略),(4)ジェット排気を翼内に導き後縁から斜め下向きに吹き出すIBF(internally blown flapの略。ジェットフラップともいう),(5)IBFの一種で,上下2段のフラップの間にジェットを吹き出すオーギュメンターウィングなどである(図)。…

【高揚力装置】より


[パワードリフト・システム]
 プロペラ機では,フラップを下げた翼にプロペラの後流を当てて下へ曲げる方法が利用されている。ジェット機ではターボファンエンジンを翼の前に置き,排気をフラップに当てて下へ曲げるEBF(externally blown flapの略)方式と,排気を翼の後縁から斜め下向きに吹き出すIBF(internally blown flapの略)方式に大別され,EBFのうち,排気を翼の上面に流しフラップに沿って下へ曲げるものはUSB(upper surface blowingの略)と呼ばれる(短距離離着陸機)。IBFはジェットフラップともいい,前述の吹出しフラップに似ているが,吹き出す空気量がずっと大きく,翼より後方まで噴出させて推力とする点が異なる。…

【短距離離着陸機】より

…しかし,中~大型機は翼面荷重を大きくしないと機の寸法が大きくなりすぎ,自重が増えて性能や経済性が悪くなるので,もともとかなり強力な高揚力装置を備えてあり,短距離離着陸機とするには,より強力な推力利用の高揚力装置であるパワードリフト・システムpowered lift systemを使う必要がある。これまで実用されたおもなパワードリフト・システムは,(1)プロペラの後流をフラップに当てて下方へ曲げるプロペラ後流変向,(2)ジェット排気を翼下面からフラップに当てて曲げるEBF(externally blown flapの略),(3)EBFの一種で,ジェット排気を翼上面に流すとフラップに沿って曲がる現象を利用したUSB(upper surface blowingの略),(4)ジェット排気を翼内に導き後縁から斜め下向きに吹き出すIBF(internally blown flapの略。ジェットフラップともいう),(5)IBFの一種で,上下2段のフラップの間にジェットを吹き出すオーギュメンターウィングなどである(図)。…

【飛行機】より

…しかしすきまフラップを使った高揚力装置は性能的に限界に達しており,これ以上の効果をもつものとして動力を利用した吹出しフラップが研究されている。これには翼上面吹出式(USB。upper surface blowingの略),外部吹出しフラップ(EBF。…

【入出力装置】より

…入出力インターフェースには,パソコンだけをとっても,次のように多数のものがある。主にパソコンの内部と外部とのインターフェースとして,RS-232C,USB,IEEE1394,10Base-T,MIDIなどのシリアルインターフェース,セントロニクス,SCSIなどのパラレルインターフェース,赤外線無線通信のためのIrDAなどがある。また,パソコン内部に装着する周辺装置のためのインターフェースとして,PCI,ISA,PCMCIA,IDEなどがある。…

※「USB」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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