インテル(読み)いんてる(その他表記)Intel Corp.

デジタル大辞泉 「インテル」の意味・読み・例文・類語

インテル

interlinear leadsから》活字を版に組むとき、行間の空きをつくるためにはさむ木製または金属製の薄い板。→込め物2

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共同通信ニュース用語解説 「インテル」の解説

インテル

1968年創業で、設計から製造までを手がける米半導体大手。90年代ごろからパソコン向けの半導体中央演算処理装置(CPU)で圧倒的な地位を築き「インテル入ってる」とのキャッチコピーが一世を風靡ふうびした。ただ、最近では、人工知能(AI)向け半導体で米エヌビディアに、製造技術で受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)にそれぞれリードを許して業績が低迷した。(共同)

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精選版 日本国語大辞典 「インテル」の意味・読み・例文・類語

インテル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] interline leads から ) 活字による組版の時、行と行との間に入れる木製または金属製の詰めもの。こめもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「インテル」の意味・わかりやすい解説

インテル(半導体メーカー)
いんてる
Intel Corp.

アメリカの半導体メーカー。おもにパーソナルコンピュータのMPU(超小型演算処理装置)やネットワーク関連の製品を生産する。パソコン用CPU(中央処理装置)メーカーとしては最大級。本社はカリフォルニア州サンタ・クララ。

[萩原伸次郎]

歴史

1968年にアメリカの半導体産業の父とよばれるロバート・ノイスRobert Norton Noyce(1927―1990)とゴードン・ムーアGordon E. Moore(1929―2023)、アンドリュー・グローブAndrew S. Grove(1936―2016)らにより創設された。コンピュータの磁気コア・メモリーにかわる手ごろな値段の半導体メモリーの開発に着手し、1970年に開発したDRAM(ディーラム)は大型汎用(はんよう)機メーカーに歓迎された。1971年にはビジコン社とともに世界初のマイクロプロセッサー「4004」を開発した。日本の電卓メーカーのためにプロセッサーの開発をしたおりに考案されたアイデアで、1個のチップにCPUを載せるという画期的なものであった。長さ約4ミリメートル、幅約3ミリメートルほどのサイズに2300個のトランジスタが組み込まれ、約1万8000本の真空管と大きな部屋が必要であった世界初の大型汎用電子計算機「ENIAC(エニアック)」に等しい処理能力をもっていた。「4004」に続き1974年に開発された8ビットの「8080」はIBMのパソコンシリーズに採用され、マイクロプロセッサーのメーカーとしてインテルの地位が確立した。

 その後パソコンの需要は急激に増加し、1990年代には市場のパソコンの8割以上がインテルのマイクロプロセッサーを使用するまでとなり、同社の売上げは急上昇した。インテルの代表的なマイクロプロセッサーであるペンティアムPentiumは、1995年に第6世代にあたるペンティアム・プロ、1997年の5月にはペンティアムⅡが発表された。2300のトランジスタを搭載した「4004」に対し、ペンティアムⅡは750万ものトランジスタが集積されている。1998年にはセレロンCeleronを発表し、その後も新製品の開発を続けている。

[萩原伸次郎]

事業展開

インテルは1990年代において、パソコンのOS(オペレーティングシステム)ソフトの最大手マイクロソフトと提携し、市場を席捲(せっけん)した。マイクロソフトのOSであるウィンドウズWindowsとインテルの名称を合わせて「ウィンテル帝国」とよばれる地位を確立。しかし、マイクロプロセッサーの市場をめぐる性能と価格競争にはすさまじいものがあり、市場占有率で首位を維持し続けることがむずかしくなっている。インテルではマイクロプロセッサーのほか、グラフィック機能をサポートするチップセットプリンターやコピー、ファックスなどに使う埋め込みチップ、データ保存用のフラッシュメモリーチップなども生産している。1999年、インテルはネットワーク・通信市場での事業拡大を図り、コンピュータ通信機器やシステムを供給する大手メーカーであるダイアロジック社、通信用IC(集積回路)の有力企業レベル・ワン・コミュニケーションズ社を買収した。日本へは1971年(昭和46)に進出し、1976年に日本法人としてインテルジャパンを設立。1997年2月、設立20周年を機にインテルと社名変更した。

[萩原伸次郎]

 2006年にはアップル・コンピュータ(現アップル)のマッキントッシュにもCPUが採用された。2010年の売上高は436億ドルで、1992年以来、世界最大の半導体メーカーの座を維持している。

[編集部]


インテル(プロサッカークラブ)
いんてる
Internazionale Milano FC

イタリアのプロサッカークラブ。ホームスタジアムはミラノのジュゼッペ・メアッツァ(収容人員8万0065)。リーグ優勝18回、UEFAチャンピオンズ・リーグ優勝3回(2010年現在)。クラブの起源はACミランと同じミラン・クリケット・アンド・フットボールクラブであるが、1908年、外国人選手加入についてクラブ内で意見の対立を生じ、クラブを離脱した役員たちによって新たに創設された。チームの正式名称はインテルナチオナーレ・ミラノであるが、通常インテルとよばれる。インテルの名が世界的に知られるようになったのは、1960年代のことである。FCバルセロナ(スペイン)の監督として、すでに名声を博していたエレニオ・エレラHelenio Herrera(1917―1997)が監督に就任し、強固なディフェンスと鋭いカウンターアタックを徹底、「カテナチオ(かんぬき、鍵(かぎ)の意味で、ゴールに鍵をかけたような堅い守りを敷くシステム)」とよばれるスタイルをつくりあげた。1964、1965年とヨーロッパ・チャンピオンズ・カップ(現、UEFAチャンピオンズ・リーグ)を連覇。ジャチント・ファケッティGiacinto Facchetti(1942―2006)、サンドロ・マッツォーラSandro Mazzola(1942― )、ルイス・スアレスLuis Suárez(1935―2023、スペイン)といった名プレーヤーを輩出した。1989年には、ユベントスから移った監督ジョバンニ・トラパットーニGiovanni Trapattoni(1939― )の下、ローター・マテウスLothar Matthäus(1961― 、ドイツ)、アンドレアス・ブレーメAndreas Brehme(1960―2024、ドイツ)、ラモン・ディアスRamon Diaz(1959― 、アルゼンチン)らの活躍でリーグ優勝した。その後も、ロナウドRonaldo Luiz Nazário de Lima(1976― 、ブラジル)をはじめとするスタープレーヤーの獲得を積極的に行っている。

[西部謙司]

その後の動き

2005~2006シーズン、「カルチョ・スキャンダル」による八百長問題の処分により、1位ユベントスが優勝を剥奪(はくだつ)され、2位ACミランも30ポイントの減点となり、17季ぶり14度目のセリエA優勝を果たした。以降2009~2010年シーズンまでセリエAを五連覇、2009~2010年シーズンにはUEFAチャンピオンズ・リーグでも優勝した。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インテル」の意味・わかりやすい解説

インテル
Intel Corporation

パーソナル・コンピュータ用中央処理装置 CPU「ペンティアム Pentium」シリーズで知られる世界最大手の半導体メーカー。 R.ノイス (1927~90) と G.ムーア (1929~) が 1968年設立。マイクロプロセッサDRAM (記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ) はインテルの発明品。 1980年代に DRAM事業から撤退し,マイクロプロセッサ事業に経営資源を集約。 1990年代にはマイクロプロセッサ最大手の座をゆるぎないものにした。現在ではパソコンの CPU市場で8割超のシェアを誇る。パソコン向けオペレーティングシステム OS市場を独占するマイクロソフトとの親密な関係から,「ウィンテル Wintel体制」と批判的に呼ばれることがある。日本法人のインテル株式会社は 1976年設立。現在では CPUだけでなく,CPUと周辺機器とのデータ交換を制御する LSI (大規模集積回路) 群「チップセット」やネットワーク機器なども製造する。本社はカリフォルニア州サンタクララ。社名インテルは「integrated electronics (統合エレクトロニクス) 」に由来する。

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百科事典マイペディア 「インテル」の意味・わかりやすい解説

インテル[会社]【インテル】

ロバート・ノイスによって1959年に設立された半導体メーカー。この会社が1971年に設計した最初のマイクロコンピューターの成功により,CPU設計製造会社として現在トップの位置にいる。パーソナルコンピューターに使用するマイクロプロセッサーの製造,次世代CPUの設計だけでなく周辺チップの設計製造も行っている。マイクロプロセッサーの世界市場シェアは約80%とされる。本社カリフォルニア州。2011年12月期売上高540億ドル。
→関連項目シリコン・バレーシリコン・バレー・グループ[会社]マイクロプロセッサー

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「インテル」の解説

インテル

正式社名「インテル株式会社」。英文社名「Intel Corporation」。卸売業。昭和46年(1971)「インテル・ジャパン・コーポレーション日本支社」創業。同51年(1976)「インテルジャパン株式会社」設立。平成9年(1997)現在の社名に変更。東京本社は東京都千代田区丸の内。インテルインターナショナル子会社の半導体メーカー。マイクロプロセッサーの販売が主力。

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パソコンで困ったときに開く本 「インテル」の解説

インテル

パソコン用CPUやチップセット、SSDなどを開発している半導体メーカーです。一般的なパソコンのほぼすべてに、同社のCPUか、もしくは互換性のあるCPUが搭載されています。
⇨AMD、Core i7/i5/i3、CPU、
SSD、チップセット

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「インテル」の解説

インテル

「Intel」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のインテルの言及

【活字】より

…花型は組版の輪郭や内部を装飾するためのものである。罫線は各種の印刷する際に用いられる金属の薄片をいい,込物は余白の部分を埋めるために組みこむもので,これには字間に入れるスペース,行間に入れるインテル,大きな空白を埋めるためのジョスなどがある。印刷活版印刷【山本 隆太郎】。…

※「インテル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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