YAG(ヤグ)レーザー(読み)ヤグレーザー

化学辞典 第2版 「YAG(ヤグ)レーザー」の解説

YAG(ヤグ)レーザー
ヤグレーザー
YAG laser

YAG(イットリウムアルミニウムガーネット)を母体結晶として,活性中心ほかイオンが入った状態で発振するレーザー.YAGはY3Al5O12ざくろ石型構造(yttrium aluminium garnet)の略称である.熱伝導率が大きく,Y3+ のかわりに置換される希土類イオンとイオン半径が近いので,結晶場のひずみが小さく,スペクトル幅の狭いレーザー発振を起こさせることができる.たとえば,Nd3+,Ho3+,Er3+,Yb3+ などが活性中心として入る.もっともよく用いられているのが Nd3+ で,通常,YAGレーザーというときは,YAG:Nd3+ レーザーをさすことが多い.発振波長は1.064 μm である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報