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熱伝導率 ねつでんどうりつthermal conductivity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

熱伝導率
ねつでんどうりつ
thermal conductivity

伝導度ともいい,物質の熱伝導のしやすさの程度を表わす量。物体内に温度 T の分布があるとき,その物体内の任意の断面積を単位時間に通過する熱量 (熱流束と呼ばれるベクトル量) はその方向の温度勾配の大きさに比例し, と表わされる。右辺の負号は温度の低下する方向に熱が移動することを示す。これをフーリエの熱伝導の法則といい,比例係数 k を熱伝導率という。 SI単位は W/(mK) である。熱伝導率 k は物質に固有の性質であり,温度や圧力によっても変化する。等質・等方な物体ではスカラー定数である。異方性結晶では熱伝導率が方向によって異なるので,k は一定のテンソル量となる。金属では熱も電気もおもに自由電子によって伝わるので,絶対温度 T における熱伝導率 k と電気伝導率 σ との間に kT= 一定という関係が成り立つ。これをウィーデマン=フランツの法則という。

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デジタル大辞泉の解説

ねつでんどう‐りつ〔ネツデンダウ‐〕【熱伝導率】

熱伝導の程度を表す量。熱の流れに垂直な単位面積に毎秒流れる熱量を単位長さの温度差で割った値。熱伝導度

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百科事典マイペディアの解説

熱伝導率【ねつでんどうりつ】

熱伝導度とも。熱伝導により物体の単位面積を通して単位時間に流れる熱量を,その面に垂直な方向の温度勾配(こうばい)(2点間の温度差と距離との比)で割った物質定数
→関連項目気体

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大辞林 第三版の解説

ねつでんどうりつ【熱伝導率】

熱伝導で、熱の流れに垂直な単位面積を通って単位時間に流れる熱量を、単位長さあたりの温度差(温度勾配)で割った値。物質の熱伝導のしやすさを示す。熱伝導度。

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世界大百科事典内の熱伝導率の言及

【拡散】より

…一般に熱伝導の方程式と呼ばれているものはこれである。熱伝導率はエネルギーの流れとTのこう配の間の比例係数であるから,熱エネルギーの拡散係数DEに比熱を乗じたものになる。熱伝導
[拡散の非可逆性]
 フィックの第1法則は非可逆的である。…

【伝熱】より

…これは熱流束をq,温度をTとすると,q=-λgradT,あるいはx方向の熱流束をqxとすると,qx=-λ∂T/∂xと表される。負の符号は温度の高いほうから低いほうへ流れるという方向性を示しており,比例定数のλは物質によって決まる定数で熱伝導率と呼ばれる。すなわちλが大きいほど熱がよく伝わる物質といえる。…

【熱伝導】より

…厚さdの一様な板の両面を温度T1,T2(>T1)に保ったとき,単位時間に板の単位面積を通して流れる熱量Iは,板の中の温度こう配が(T1T2)/dであるから, I=κ(T1T2)/dで与えられる。この比例係数κが熱伝導率thermal conductivity(熱伝導度ともいう)であり,熱の伝わりやすさを表す(すなわちκが大きいほど熱が伝わりやすい)。熱はエネルギーであるから,κの単位はW/K・m,あるいはcal/℃・s・mである。…

※「熱伝導率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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