20世紀西洋人名事典 「A.マルティ」の解説
A. マルティ
Anton Marty
1847 - 1914
言語哲学者。
元・プラハ大学教授。
スイス生まれ。
言語は伝達を目的とする意図的活動であるとの立場を取り、言語の構造を解明するためには、思想そのものの構造をまず究明すべきだとして、言語哲学の研究に心理学的、論理学的研究を導入。一般文法学の内容は主に経験心理学的性質の物だとし、従来の文法論を批判。彼の展開した意味論はブレンターの心理現象として提示した表象、判断、情意に意味単位を還元させて記述する点が特色である。著書に「一般文法学と言語哲学の基礎づけのための諸研究」(1908年)の他、文法と心理学・論理学の関係を論じた著書が多くある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報