ABI検査(読み)エービーアイケンサ

デジタル大辞泉 「ABI検査」の意味・読み・例文・類語

エービーアイ‐けんさ【ABI検査】

動脈狭窄閉塞の程度を調べる検査一つ足首と上腕の血圧をはかり、その比率を計算する。狭窄や閉塞が進んでいるほど比率の値は小さくなる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ABI検査」の意味・わかりやすい解説

ABI検査
えーびーあいけんさ

足首と上腕の血圧を測定し、それぞれの最高血圧である足首収縮期血圧/上腕収縮期血圧の比率(足関節上腕血圧比ankle brachial pressure index:ABI)を計算することで、血管の狭窄(きょうさく)や閉塞(へいそく)など動脈硬化の進行の程度を推定する検査。四肢血圧検査ともいう。ベッドにあおむけになった状態で左右の上腕と足首の血圧を同時に測定する。正常では足首の血圧が少し高値となるが、この比率が0.9以下の場合には動脈硬化が疑われる。

 加齢とともに血管変性が進み、また生活習慣病などの悪化にしたがって動脈硬化が進むと、冠状動脈に狭窄や閉塞を生じ、狭心症や心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患、あるいは脳梗塞や脳出血などの脳動脈疾患脳卒中)といった、生命に危険を伴う疾患に陥る危険性が高くなる。こうした動脈の狭窄や閉塞による虚血は下肢に多く起こり、ときに重症下肢虚血などを呈する。さらに進行して下肢動脈に閉塞を生ずると足に冷感などを伴う下肢閉塞性動脈硬化症に陥り、足先壊死(えし)をきたすこともある。ABI検査はこうした動脈硬化に伴って発症する疾患を早期発見するためにも重要であり、異常値を示した場合には精密な検査を受ける必要がある。

[編集部 2016年6月20日]

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