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虚血性心疾患 きょけつせいしんしっかん ischemic heart disease; IHD

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

虚血性心疾患
きょけつせいしんしっかん
ischemic heart disease; IHD

血液の循環不全で心筋の一部に虚血を生じ,そのために起る心疾患の総称で,動脈硬化性心疾患,冠動脈性心疾患とほぼ同義語である。臨床的な病型としては,狭心症心筋梗塞が代表的である。原因としては,最も一般的なものは冠状動脈のアテローム性硬化症であるが,動脈炎や塞栓,大動脈弁膜症や先天異常が原因となることもある。

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知恵蔵2015の解説

虚血性心疾患

心臓の筋肉(心筋)は、冠動脈によって酸素や栄養が補給されている。冠動脈が細くなったり心筋の酸素の需要が異常に高まると、心筋に十分な酸素が行き渡らずに機能不全に陥る。これを冠不全といい、さらに、心筋虚血を生じて種々の症状を示すものが虚血性心疾患。主な原因として、冠動脈硬化症やそれに伴う冠動脈血栓症がある。虚血性心疾患には、原発性心停止、狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈がある。原因となる危険因子は、高血圧症、糖尿病、高脂血症高尿酸血症、肥満、喫煙など。

(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

きょけつせい‐しんしっかん〔‐シンシツクワン〕【虚血性心疾患】

冠状動脈に狭窄(きょうさく)・閉塞が生じ、心筋への血流・酸素供給が阻害されることによって起こる、心疾患の総称。狭心症心筋梗塞など。動脈硬化が主な要因。冠状動脈疾患冠動脈心疾患IHD(Ischemic Heart Disease)。

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百科事典マイペディアの解説

虚血性心疾患【きょけつせいしんしっかん】

冠動脈疾患とも。心臓に酸素と栄養を送る冠状動脈の障害により,血流が減少または不足して起きる病気の総称。狭心症心筋梗塞(こうそく)など。
→関連項目運動負荷試験核医学的検査

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栄養・生化学辞典の解説

虚血性心疾患

 心筋の虚血が原因で起こる疾患.一過性の狭心症と心筋の壊死を起こす梗塞がある.

出典|朝倉書店
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生活習慣病用語辞典の解説

虚血性心疾患

心筋 (心臓を動かしている筋肉) の血液の流れが低下または遮断され (虚血) 障害が生じた状態をいいます。主な疾患は狭心症と心筋梗塞です。冠動脈 (心筋に酸素栄養を送る血管) が動脈硬化で狭くなったり、詰まったりすることが原因です。

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家庭医学館の解説

きょけつせいしんしっかん【虚血性心疾患】

 心臓に酸素や栄養を運んでいる冠(かん)(状(じょう))動脈(どうみゃく)の異常によっておこる狭心症(きょうしんしょう)(「狭心症」)、心筋梗塞(しんきんこうそく)(「心筋梗塞(症)」)を総称して、虚血性心疾患といいます。
 虚血性心疾患は、日本では死因別の死亡率が年々低下しています。しかし、人口の高齢化にともなって、近年、患者さんの絶対数は増加の傾向にあり、おもな死因の1つになっています。

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食の医学館の解説

きょけつせいしんしっかん【虚血性心疾患】

《どんな病気か?》
 虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)とは、心臓を動かす筋肉(心筋)に栄養分や酸素を運ぶ冠動脈(かんどうみゃく)が、動脈硬化(どうみゃくこうか)などで狭くなったり閉塞して、心臓の機能が低下したり、心筋に壊死(えし)が起こる病気で、狭心症(きょうしんしょう)と心筋梗塞(しんきんこうそく)を総称したものです。心筋に送られる血液の量が不足(虚血)することからこう呼ばれます。
 欧米では死亡原因の第1位にあげられる国が多い病気ですが、日本は現在第2位。しかも死亡率は年々低下の傾向にあります。しかし、食生活の欧米化などにより、今後、増加するのではと懸念されています。
 虚血性心疾患では、高脂血症(こうしけっしょう)、高血圧症、喫煙、糖尿病(とうにょうびょう)が4大危険因子としてあげられます。また、加齢とともに動脈硬化がすすむこともあり、高齢になるほど発症が多くみられます。
〈冠動脈の障害で心筋の機能が低下する〉
●狭心症
 心臓は、各臓器に酸素と栄養素を供給するために血液を送りだす、たいせつな役割をになっています。その量は1分間に約5リットル、60~80回もの収縮を行っています。そのため、心臓の筋肉である心筋はとても厚く、丈夫にできています。
 もちろん、この心筋自身にも酸素と栄養素を運ばなければならず、その役割をするのが心臓を取り巻くように伸びている冠動脈です。しかし、この冠動脈に障害が生じれば、酸素も栄養素も心筋に供給されなくなり、その機能が低下してしまうわけです。
 原因となる冠動脈の障害には2つあり、1つは動脈硬化によるもの、もう1つは冠動脈のけいれんによって起こるもの。いずれも冠動脈が狭くなり、血流が少なくなって、心筋機能が低下します。
 この状態が狭心症です。おもな症状は胸、とくに左胸の痛みや圧迫感ですが、首がしまるような感じ、背中の痛み、頭痛、動悸(どうき)息切れめまいなどの症状を訴えることもあります。
 これらの症状は、外気温が低い環境で体に負担をかけた場合にでやすく、安静にしていると、症状は消えてしまうことが多いという特徴があります。ただし、けいれんが原因の場合は、早朝などの安静時に起こることが多いのが特徴です。
 狭心症では、すぐ命にかかわるということはそれほど多くありませんが、放っておくと心筋梗塞にすすむことがあります。
〈動脈がつまって心筋への血流が止まる〉
●心筋梗塞
 心筋梗塞も狭心症と同様に、冠動脈が狭くなって起こります。多くの場合、動脈硬化によって動脈中に血栓や脂肪のかたまりが生じて血流が悪くなっているところに、運動や興奮などで急激に血圧が上がり、動脈がつまってしまうというものです。血液の流れが止まり、心筋に血液が行き渡らないと、心筋の一部が壊死(えし)を起こして機能を失い、心不全(しんふぜん)を起こして死にいたることもあります。
 症状は狭心症と同様に、はげしい胸の痛みを感じますが、狭心症は安静にしていると数分でおさまるのに対し、心筋梗塞では30分以上続きます。また、狭心症と同様のほかの症状も、狭心症より長く、持続します。
《関連する食品》
 食生活においては、虚血性心疾患の4大危険因子を排除し、冠動脈の動脈硬化を予防することがたいせつです。
 まずは、コレステロールの多い食品をとらない、塩分をひかえる、適切な1日の摂取カロリーを維持することです。
○栄養成分としての働きから
 そのうえで、心筋を丈夫にする食品を積極的に摂取しましょう。心筋の材料はたんぱく質ですから、マグロなどの良質なたんぱく質を豊富にとりましょう。
〈海藻類やシイタケレタスが心筋を機能させる〉
 また、心筋を円滑に機能させるためにはビタミン類やミネラルの摂取も重要です。とくにビタミンA、C、Eはコレステロールを血管に蓄積させる原因となる酸化作用を防止する働きもあるので有効です。トマトやレタス、ピーマンなどから摂取しましょう。ミネラルは海藻類のほか、シイタケにも豊富です。とくに漢方でも天日干しをした干しシイタケの薬効が高いといわれています。
 便秘も発作を誘発させる要因になりますが、予防するためには食物繊維が有効です。こんにゃくキノコ類、レタスやワカメを毎食たっぷりととるようにしましょう。同時に、リンゴや豆類に含まれる水溶性の食物繊維はコレステロール値を下げる働きもあるので、摂取には水溶性の食物繊維を選ぶといいでしょう。
 発作防止にはカキも有効です。アミノ酸の一種であるタウリンが豊富に含まれており、心臓の興奮を抑え、血栓の形成も予防します。
 そして循環器系において有効なのがDHAやIPAなどの不飽和脂肪酸です。これらは血栓の形成を防止します。サバやイワシ、アジやブリなどの青背の魚に多く含まれます。
○漢方的な働きから
 漢方でも、虚血性心疾患に有効な食品がたくさんあげられています。狭心症に効果があるとして有名なのがラッキョウです。毎食2~3粒を食べると、心筋梗塞の予防にもなるといわれています。弱った心臓には豚の心臓(ハツ)が有効です。弱った臓器を強くするには動物の同じ臓器がよいという漢方的な考え方にもとづくもので、気持ちを落ち着かせてくれるので、興奮や心労による発作を予防する意味でも効果があります。
 また、キクラゲは血を浄化し、さらさらにしてくれる効果があるので、危険因子を直接的に改善し、虚血性心疾患を予防します。
○注意すべきこと
 危険因子の1つである糖尿病のある人は、砂糖の過剰摂取に気をつけなければなりませんが、同時に油脂の摂取にも注意しましょう。油脂のなかには、血中コレステロール値を上げるトランス型脂肪と呼ばれる物質を形成するものがあります。これらはバターなどに多く含まれているので、砂糖の摂取を注意するのと同時に、ケーキやクッキーなどの菓子類はひかえるようにしましょう。

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世界大百科事典 第2版の解説

きょけつせいしんしっかん【虚血性心疾患 ischemic heart disease】

冠動脈疾患coronary artery diseaseともいう。心臓に酸素と栄養を送る冠状動脈の障害により,血流が減少または不足して起こる病気の総称。狭心症,心筋梗塞(こうそく)などが含まれる。狭心症心筋梗塞【編集部】

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大辞林 第三版の解説

きょけつせいしんしっかん【虚血性心疾患】

冠不全により心筋が酸素不足に陥ったために起こる心疾患の総称。狭心症と心筋梗塞に大別される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

虚血性心疾患
きょけつせいしんしっかん
ischemic heart disease

心筋への血流量が不足して心筋細胞への酸素供給が滞り、心室筋をはじめとする心筋に虚血を生ずるためにおこる心疾患の総称。心筋へは冠動脈を通じて必要な大量の酸素とエネルギーが供給されていることから、冠動脈心疾患ともよばれる。略称IHD。日本の発症率は欧米に比べて低いが、高齢化と食習慣の欧米化に伴い増加傾向にある。
 多くは動脈硬化が原因で、冠動脈に狭窄(きょうさく)や閉塞を生ずると血流が滞って心筋は虚血に陥り、一過性の閉塞では狭心症となり、血栓などにより完全に閉塞し虚血が持続すれば心筋は壊死(えし)に陥り心筋梗塞(こうそく)となる。両者とも症状として胸痛を伴うが、狭心症が短時間で収まるのに対し、心筋梗塞では長く続くことがあり、痛みの程度も心筋梗塞のほうが激しい。とくに急性心筋梗塞は突然死に至ることもある重篤な危機的状態をもたらす疾患であり、治癒してもさまざまな合併症を伴う。動脈硬化をおこす危険因子には、高血圧、喫煙、高脂血症、糖尿病、肥満などがある。遺伝的素因の研究も進みつつある。薬物療法のほか、カテーテル治療など低侵襲な治療法が開発されている。重症例では手術が適用となり、冠動脈バイパス術などの治療法がある。[編集部]

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世界大百科事典内の虚血性心疾患の言及

【心筋梗塞】より


[心筋梗塞の疫学]
 日本では心筋梗塞を含む心疾患による死亡は1950年以来,増加の傾向にあり,58年以来,悪性新生物や脳血管疾患に次いで3位を占めるようになり,さらに85年以降は脳血管疾患を抜いて第2位となっている。このなかで,狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の増加は著しく,50年に人口10万人に対して約10人であったものが,94年には約50人と5倍以上となり,心臓疾患による死亡全体の約3割になる。この増加は,1980年代までは生活の変化によって冠状動脈の硬化や血栓症が増加したことに帰因するが,近年はおもに高齢者における死亡数の増加による。…

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