日本大百科全書(ニッポニカ) 「F数」の意味・わかりやすい解説 F数えふすう レンズなどの光学系の焦点距離と開口絞りの直径の比。像面の単位面積に収束する光の量(照度)はF数の2乗に反比例する。像面が正しい像面の位置から一定量ずれているとき、F数が大きいほど像のぼけは小さい。逆にいえば、一定量のぼけを生ずるのに許される像面位置のずれの大きさ、すなわち焦点深度はF数に比例する。実用のレンズでは、F数は1から16ぐらいである。F数の小さなレンズは収差が大きくなり、これを補正することは困難である。一方、F数の大きなレンズは光量が小さく、光の回折によるぼけが大きくなる。[三宅和夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例