大学事典 「GMAT」の解説
GMAT
ジーマット
大学院レベルのビジネス教育プログラムへの入学希望者の能力を測定する試験。通称ジーマット(アメリカ)。同分野で唯一の標準化された試験であり,現在114ヵ国にわたる2100大学,6000以上のプログラムが入学選抜に際してこの試験のスコア提出を求めている。コンピュータベースで行われる。日本のビジネス系研究科でもGMAT受験を義務付けているところがある。入学後の学習に必要となる分析的論述能力,問題解決能力,数量的分析能力,論理的・批判的思考力などを測定するよう作成されている。
GMATは1953年,アメリカ合衆国の九つのビジネス・スクールの長とETS(Educational Testing Service)が集まり,テスト開発の可能性について協議したことに始まる。翌年,ATGSB(Admissions Test for Graduate Study in Business)として10校が参加して試験が開始された。現在,GMATを管理・実施している経営管理大学院入学協会(アメリカ)(Graduate Management Admission Council: GMAC)は,1970年にその前身となる組織が設立された。1976年にそれぞれ現在の名称であるGMAT,GMACに改称された。ビジネス・スクールへの出願に際しては,近年,GMATに代えてGREのスコア提出を認める大学が増えている。
著者: 福留東土
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報