mRNAワクチン(読み)エムアールエヌエーワクチン

デジタル大辞泉 「mRNAワクチン」の意味・読み・例文・類語

エムアールエヌエー‐ワクチン【mRNAワクチン】

mRNA vaccine伝令RNA抗原を発現するウイルス遺伝子を組み込んだワクチン接種すると、細胞内で病原体のたんぱく質がつくられ、これが抗原となって抗体が産生され、免疫が得られる。DNAワクチンと同じく、迅速に大量生産が可能だが、きわめて不安定なため、超低温の状態で保存や輸送をする必要がある。RNAワクチンメッセンジャーRNAワクチン
[補説]2020年に新型コロナウイルスSARS-CoV-2)の感染症予防のワクチンとして、初めて実用化された。カタリン=カリコとドリュー=ワイスマンは、mRNAワクチンの開発を可能にした功績により、2023年にノーベル生理学医学賞を受賞した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「mRNAワクチン」の解説

mRNAワクチン

体内でタンパク質を生成する際の設計図となる「メッセンジャーRNA(mRNA)」を用いたワクチンのこと。ウイルスの遺伝情報一部を含んだmRNA成分を接種して、その情報をもとに体内でウイルスのタンパク質の一部を作らせ、免疫反応を誘導して抗体を作らせる仕組み。血流免疫細胞が多い筋肉に注入すると効果が高いため、接種は筋肉に直接針を刺す筋肉注射で行われる。

(2020-2-25)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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