20世紀西洋人名事典 「R.ギル」の解説
R. ギル
René Ghil
1862 - 1925
フランスの詩人,詩論家。
ベルギー出身。
進化論やゾラの影響を受け、科学的知識に裏付けされた独自の世界感を展開した。詩的エッセイである「魂と血の伝説」(1885年)でマラルメに認められ、弟子として火曜会に出入りする。「言語考」(1886年)の中で、ランボーの詩編である「母音」のソネにヒントを得て、「言語の器楽編成」の理論を作り上げ、象徴主義の理論的な完成に力を注いだ。三部作である「至善の言葉」(1889年)、「血の言葉」(1898年)、「法の言葉」(1936年)は、彼の詩論の集大成となった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報