YAG(イットリウムアルミニウムガーネット)を母体結晶として,活性中心にほかのイオンが入った状態で発振するレーザー.YAGはY3Al5O12ざくろ石型構造(yttrium aluminium garnet)の略称である.熱伝導率が大きく,Y3+ のかわりに置換される希土類イオンとイオン半径が近いので,結晶場のひずみが小さく,スペクトル幅の狭いレーザー発振を起こさせることができる.たとえば,Nd3+,Ho3+,Er3+,Yb3+ などが活性中心として入る.もっともよく用いられているのが Nd3+ で,通常,YAGレーザーというときは,YAG:Nd3+ レーザーをさすことが多い.発振波長は1.064 μm である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
… 媒質として固体を用いる固体レーザーの代表的なものは,Al2O3の中に不純物として含まれるクロムイオンCr3+が発振する(694.3nm)ルビーレーザーや,YAG(yittrium aluminum garnetの略。Y3Al5O12)結晶やガラスの中に含まれたネオジウムイオンNd3+が発振する(1.06μm)YAGレーザー(ヤグレーザーともいう)またはガラスレーザーなどである。 半導体レーザーは小型であること,発振させるための励起装置が簡単であること,製造原価が安価であることなどの理由で,これからの広い応用が期待されている。…
…他の二つは大出力用に適しており,とくに3軸直交型は小型化が可能であるという利点をもつ。固体レーザーとしては,大出力が得られるYAG(Y3Al5O12)レーザーがもっとも多く利用されている。波長が短く(1.06μm),集光性がよいために精密加工に適しているが,エネルギー効率は低い。…
※「YAGレーザー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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