にゅうめん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「にゅうめん」の意味・わかりやすい解説

にゅうめん

奈良県郷土料理大和(やまと)地方(奈良県)は手延べそうめん発祥地といわれる。そうめんは冷やしそうめんが一般的であるが、この地方では晩秋ころから温かく煮たそうめんをつくる。これが「にゅうめん」で、入麺煮麺の字があてられる。シイタケナス、干しえび、湯葉、青菜などを薄味に煮ておき、ゆでたそうめんにのせて、つゆを張りさっと煮立ててつくる。大和地方では、煮た材料とつゆを冷やしておき、冷たいそうめんにかける食べ方が古くからあり、にゅうめんはこれをそっくり温かくしたものである。熊本県の南関(なんかん)そうめん、徳島県の半田そうめんなども、冬にはにゅうめんにして食べることが多い。

[堤 方子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「にゅうめん」の解説

にゅうめん

素麺を温かいダシで煮た料理。「入麺」「煮麺」とも表記する。三輪そうめんで知られる奈良県の三輪山麓発祥の郷土料理とされる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android