スタンダール症候群(読み)スタンダールショウコウグン

デジタル大辞泉 「スタンダール症候群」の意味・読み・例文・類語

スタンダール‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【スタンダール症候群】

Stendhal syndrome》美術的・文化的価値の高い芸術作品を鑑賞した人が動悸めまい失神錯乱幻覚などの症状を呈する心因性の疾患。フランスの作家スタンダールは、1817年にフィレンツェサンタ・クローチェ聖堂を訪ね、ジョットフレスコ画を見た際に、至福感とともに激しい動悸に見舞われ卒倒しそうになった経験を著書イタリア紀行」に記しているが、フィレンツェを訪ねる観光客に同様の症状が多く見られることから、1979年にイタリアの心理学者が命名した。スタンダールシンドローム
[補説]原因は解明されていないが、壁画や天井画などを鑑賞するために長時間首を反らせることで頸部動脈が圧迫され、脳への血流が一時的に阻害されるために起こるとも考えられている。→美容院脳卒中症候群

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android