中村長八(読み)ナカムラ チョウハチ

20世紀日本人名事典 「中村長八」の解説

中村 長八
ナカムラ チョウハチ

大正・昭和期のカトリック司祭 ブラジル伝道の神父



生年
慶応1年8月2日(1865年)

没年
昭和15(1940)年3月14日

出生地
肥前国長崎(長崎県長崎市)

別名
洗礼名=ドミンゴス

学歴〔年〕
長崎ラテン神学校大学部卒

経歴
五島列島キリシタン家系の出。明治29年カトリック司祭、30年庵美大島に渡り、笠利大熊などで26年間布教従事。大正12年ローマ教皇庁からブラジル伝道の使命を受け渡伯。日本人として海外伝道の最初の神父となる。サンパウロ州で18年間布教に努め、多くの人々から敬愛された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

朝日日本歴史人物事典 「中村長八」の解説

中村長八

没年:昭和15.3.14(1940)
生年:慶応1.8.2(1865.9.21)
大正昭和期のブラジル伝道の神父。洗礼名はドミンゴス。長崎県五島列島キリシタン家系の出。奄美大島で25年間伝道の後,教皇庁と在ブラジル公使より開拓前線の索漠とした日本移民のために司祭派遣の要請があり,志願して大正13(1924)年60歳でブラジルに渡る。日本人として海外伝道の最初の神父となる。広大な荒野に散在した日本人家族を振分け荷を肩に徒歩や馬で巡回,ときには野宿,毎年9カ月は旅に暮らした。サンパウロとその隣接の州で足跡のおよばぬ所なく,秘蹟を与えるためには唯ひとりの信者でも毎年必ず巡回,それまで日本人を邪教徒視していたブラジル人からも聖人と慕われた。<参考文献>佐藤清太郎『中村神父を思う』

(前山隆)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村長八」の解説

中村長八 なかむら-ちょうはち

1865-1940 明治-昭和時代前期の司祭。
慶応元年8月2日生まれ。鹿児島県奄美(あまみ)大島で25年にわたりカトリックの布教にあたる。大正11年日系移民の教化のためブラジルにわたる。アマゾン奥地にまで踏み入って布教,教皇ピウス11世から有功章をおくられた。昭和15年3月14日現地で死去。76歳。肥前松浦郡奥浦(長崎県)出身。長崎神学校卒。洗礼名はドミニコ

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「中村長八」の解説

中村 長八 (なかむら ちょうはち)

生年月日:1865年8月2日
大正時代;昭和時代のカトリック司祭
1940年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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