ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドミニコ」の意味・わかりやすい解説
ドミニコ
Dominic
[没]1221.8.6. ボローニャ
ドミニコ会創立者。聖人。スペイン名 Domingo de Guzmán。スペインの貴族の家に生れ,バレンシアに学び,故郷オスマの大聖堂参事会員となった。 1203年外国への使節となったオスマ司教アセベドのディエゴに同行,南フランスにおいてアルビ派の異端の隆盛を知り,この厳格主義の異端を克服するには,みずからも清貧のなかで説教しなければならないとしてそれを実践。 07年にはアルビ派の優勢なプルイユに女子修道院を開いた。アルビジョア十字軍の遠征中,アルビ派の改宗のために努力。討伐の終った 13年ツールーズに入り,托鉢によって清貧を貫く神学的素養豊かな説教者の会という新しい理想の実現に1歩を踏出した。 15年第4ラテラノ公会議に出席。 16年アウグスチノ会の共住規則を採用,修道会 (ドミニコ会) としての教皇認可を得た。 17年から会士をスペイン,イタリアなどに送って会の拡大をはかり,みずからもローマに移り住み,ヨーロッパ各地をめぐった。 20年最初の総会をボローニャで開催。死の年,21年には聖シスト聖堂に教皇から託された修道女を集めて,女子修道会を改革した。 34年列聖。祝日8月4日。
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