サンパウロ州(読み)サンパウロ(その他表記)São Paulo

デジタル大辞泉 「サンパウロ州」の意味・読み・例文・類語

サン‐パウロ(São Paulo)

ブラジル南東部にある州。大西洋からパラナ川に至る地域を占める。コーヒーなどの農業のほか商工業も盛んで、経済規模は同国最大。日系人が多く、州都サンパウロ市をはじめ各地にコミュニティーを形成している。
サンパウロ州の州都。コーヒーの集散地として発展、自動車・織物・化学工業などが盛ん。広大な公園、毒蛇研究所などがある。人口、行政区1145.2万、都市圏2067.3万(2022)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンパウロ州」の意味・わかりやすい解説

サンパウロ〔州〕
サンパウロ
São Paulo

ブラジル南東部の州。州都サンパウロ。ブラジル高原南東部に位置し,南東縁はマル山脈となって高まり,急斜面をなして大西洋にのぞむ。海岸平野はほとんどない。マル山脈の背後は西に向ってゆるやかに傾斜する標高 400~800mの高原地帯で,テラロッシャ (ポルトガル語で「赤い土地」の意) と呼ばれる肥沃土壌におおわれた地帯が広がり,コーヒー栽培が盛ん。沿岸部を除く全域がパラナ川上流域に属し,パラナ川が西を限り,その源流グランデ川が北境,支流パラナパネマ川が南境の一部をなす。州南部を南回帰線が通り,気候は概して亜熱帯性。沿岸部は比較的高温多雨で,一部には年降水量 3000mmをこえる多雨地帯があるが,内陸部は雨量も少くなり,空気が乾燥してしのぎやすい。リオデジャネイロ州に次ぎ人口密度が高く,都市化が進み,同国最大の都市サンパウロのほか,人口 10万以上の都市が多数ある。同国で日本人移住者が最も多い地域で,1970年代初めに移住者およびその子孫を含む日系人は約 30万人を数えた。経済的に同国で最も豊かな州であり,サンパウロ市周辺は高度に工業化している。かつて州経済の中心であったコーヒーは工業生産に及ばなくなったが,農業は機械化が進み,コーヒーのほか,サトウキビ,ワタトウモロコシイネ豆類マテ茶 (パラグアイ茶) ,ジャガイモ,バナナ,オレンジなどが栽培される。ウシヒツジなどの牧畜も盛んで,古いコーヒー園が牧場に変りつつある。鉄道道路網はよく発達し,沿岸には世界最大のコーヒー積出港サントスがある。面積 24万 8256km2。人口 3119万 2818 (1991推計) 。

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