体言止(読み)タイゲンドメ

デジタル大辞泉 「体言止」の意味・読み・例文・類語

たいげん‐どめ【体言止(め)】

和歌俳諧などで、最後の句を体言で終わらせること。余韻余情を生じさせる効果がある。「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふあま香具山かぐやま」〈新古今・夏〉の類。名詞止め。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「体言止」の意味・読み・例文・類語

たいげん‐どめ【体言止】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 短歌の第五句を体言で言い切る修辞法。「人住まぬ不破関屋の板廂あれにし後は唯秋の風」の類。「本歌取り」「三句切れ」とともに、新古今集的修辞法の代表的なものとされる。また、俳諧で、最後の句を体言で終わらせることにもいう。
    1. [初出の実例]「いはゆる体言どめといふ句が大変多い」(出典:国文学史十講(1899)〈芳賀矢一〉六)
  3. 一般に、文の末尾に体言を置くこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android