朝日日本歴史人物事典 「原口鶴子」の解説
原口鶴子
生年:明治19.6.18(1886)
大正期の心理学者。群馬県富岡市に生まれる。豪農新井広三郎とたねの次女。群馬県立高等女学校を経て日本女子大学校英文科入学。在学中に心理学者松本亦太郎の影響を受け,卒業後明治40(1907)年米国コロンビア大学に留学。1912年日本女性初のPh.D.の称号を得る。同年留学生仲間の原口竹次郎と結婚。帰国後,留学中に感染した結核と闘いながら2児を生み育て,夫の協力のもと学位論文を完成させた。その間にも講演,執筆と目ざましい活動を続けたが30歳で死去。著書に『心的作業及び疲労の研究』『楽しき思ひ出』などがある。<参考文献>荻野いずみ『原口鶴子』,青木生子『近代史を拓いた女性達』
(中井良子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報